ラグビーPRESSBACK NUMBER
エディーHCのイングランド全勝優勝。
「影響を受けた2人の指導者は……」
posted2016/03/26 10:50
text by
竹鼻智Satoshi Takehana
photograph by
Getty Images
――シックス・ネーションズでのイングランドのパフォーマンスを総括すると。
「初戦のスコットランド戦、2戦目のイタリア戦は、あまり手強い相手ではなかったせいか、いい出来だったとは言えませんね。2試合とも点差をつけて勝ちましたが、これは相手の問題で、特に我々がいいプレーをしたというものではありません。3戦目のアイルランド戦で、ようやく納得のいくレベルのプレーが要所で見られるようになってきました。4戦目のウェールズ戦は、前半はほぼ完璧でした」
――すでに優勝が決まり、グランドスラムを懸けた最終戦のフランス戦については。
「フランスは才能のある個人が不規則にプレーをしてくる、厄介なチームです。チームとしてのまとまりよりも、予測不能なプレーで仕掛けてきます。フランスはホームで迎える大会最終戦でもあり、今大会で一番いいパフォーマンスだったのではないでしょうか」
日本代表でも一緒だったコーチとともに。
――今大会で、最も成長した選手を一人挙げるとしたら。
「ジェームス・ハスケル(フランカー)ですね。本職は6番ですが、今大会の全試合スタメンで起用した7番でいいプレーをしてくれました。特に、相手を叩き潰すような激しいディフェンスは我々の強力な武器です。ナンバーエイトのビリー・ブニポラもそうですが、とにかく激しいプレーをした選手がグランドスラムの立役者です。シックス・ネーションズはスクラム、ラインアウト、ブレイクダウンのFW戦が勝負の鍵ですから」
――FWコーチには、日本代表監督時にも右腕を務めたスティーブ・ボーズウィックがいます。
「今回のグランドスラムにコーチ陣の貢献は計り知れません。彼の分析眼と、妥協を許さないラグビーへの徹底した姿勢はチームにとって欠かせないものです」