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全英OP制覇、世界選手権メダル……。
日本バドミントン、驚異的躍進の背景。
posted2016/03/21 10:30
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Xinhua/AFLO
日本バドミントン界の勢いは、とどまることを知らない。
先日のバドミントンの全英オープンで、素晴しい結果がいくつも残された。
女子シングルスでは奥原希望が、同種目で日本勢39年ぶり優勝。女子ダブルスでは高橋礼華・松友美佐紀組が、同種目で日本勢38年ぶりの優勝を飾った。
また、男子ダブルスでも早川賢一・遠藤大由組が準優勝を果たしている。
いくつも好成績が生まれたことが、日本バドミントン界全体の躍進であることを物語っている。
好成績は今大会に限らない。
2014年には、国別団体世界一を決めるトマス杯で男子が初優勝し、女子はユーバー杯で準優勝。世界選手権では女子シングルスで三谷美菜津、女子ダブルスで垣岩令佳・前田美順組がそれぞれ銅メダル。
昨年は男女混合でのスディルマンカップで初めてのメダル獲得となる2位。世界選手権では男子シングルスで桃田賢斗、男子ダブルスで早川・遠藤組、女子ダブルスで福万尚子・與猶くるみ組と、3つの銅メダルを獲得した。
年末のスーパーシリーズ・ファイナルでは、奥原と桃田がそれぞれの種目で日本勢初の優勝を飾った。
ジュニアに目を向ければ、2012年の世界ジュニア選手権で桃田と奥原が、それぞれ日本勢初優勝。2013年には山口茜が優勝し、大堀彩が準優勝。昨年は優勝こそなかったが個人6、団体1と史上最多の計7個の銅メダルを獲得している。
2004年から取り組んだ強化策が実を結んだ。
全英オープンに限らず、そしてシニアだけでなく、ジュニアの成績を見ても、バドミントン界全体をあげての成長ぶりが分かる。
何がこの成果をもたらしているのか。
1つには、2004年からスタートした強化策がある。