野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
横浜スタジアム買収で広がる「夢」。
発表された“未来予想図”がスゴイ!
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byYDB「BALLPARK」
posted2016/01/23 10:40
ライトスタンドがないという、あまりに斬新な構造。でも街を歩く人にスタジアム内が見えるのは、結構いいかも?
ボールパークの4番バッターは「歴史」。
(4)HISTORY(歴史)
「横浜スタジアムを考えたときに、我々としては歴史、ヒストリーが4番バッターだと考えております。この横浜スタジアムというものは、ベーブ・ルース、ルー・ゲーリックがプレーした場所にあり、日本で初めてのナイター施設も備えられた日本の野球の歴史が詰まっている場所。横浜公園という、"横浜"の名を冠した公園の中にあり、目の前には日本大通りという、"日本"という名を冠した通りの名前がある。これはお金で買うことのできないかけがえのないものです。この横浜スタジアムに詰まった歴史、その見せ方も含めて、これまで見せてきていない部分を、しっかりとこれから表現できるようにしていきたいと考えています」
(5)BALL“PARK”(野球の公園)
「ボールパーク=野球の公園です。横浜スタジアムは、横浜公園の中という特殊な環境に建っています。それは我々としては、ひとつのアセットであり、メリットと考えております。スタジアムの外には、公園の周りに暮らす人々、その周りで働く人々を含めて、いろんな方々がいます。やはりその方々が、憩いの場として横浜公園にいる。この立地を活かしてボールパークというものをどう表現していくかということはすごく大切なことだと考えております」
(6)FOOD(食)
「やはり魅力的なボールパークのどこを回っても、そこで食べたい名物があります。横浜スタジアムも少しずつ増えてこそいますが、まだまだこの球場で「食べたい。だから行こう」というところまでは辿り着いていないように我々自身は感じています。近年では例えばベイスターズ・エールというオリジナル醸造ビールや、ボールパークコーヒーを作らせていただいたりと、やはり球場へ来たら、球場で楽しめる名物というものにテストでトライしてきたつもりです。そういったものを含めて、どんなフード、どんな名物が横浜スタジアムに適しているのか、またそういうものをどうやれば作っていけるのかを、徹底して考えていきたいと思っております」
(7)GREEN(芝)
「子供たちが夢見るプロ野球のグラウンドは、本物でありたいなと思います。まあ、いろんな球場があってもいいとは思いますが、我々横浜の野球の本物は、やはり太陽、星空の下、風を浴びる環境でプレーすることだと思っておりますし、そこの大切な要素には芝というものがあります。しかし、市民球場としてのバランスもある球場ですので、その中で何が最適なのか。天然芝だけでなく、世界には物凄い数の人工芝もあります。必ず数年の間に、現状の人工芝の張替えがやってきますので、そのタイミングまでにどういうものが本物かつ最適な、横浜のボールパークでのグリーンなのかということを見定めていきたいと考えております」