野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
横浜スタジアム買収で広がる「夢」。
発表された“未来予想図”がスゴイ!
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byYDB「BALLPARK」
posted2016/01/23 10:40
ライトスタンドがないという、あまりに斬新な構造。でも街を歩く人にスタジアム内が見えるのは、結構いいかも?
センター後方の壁を開け放っている理由は?
(8)BEYOND(超える)
「スタジアムは、グラウンドで野球が行われるだけでなく、その街の象徴として、球場外と密接に繋がっています。しかし、これまで横浜スタジアムはコンクリートで囲まれて、中に入らないと実際何をやっているか見えない、閉ざされた球場であったといえます。故に野球に興味のある人は入るけど、野球に興味のない方々に、このコンクリートに閉ざされた壁の内側の魅力であり世界観、雰囲気を伝えることにすごく苦心してまいりました。
現在も“DREAM GATE”という形でセンター後方の壁を開け放させていただいて、試合前の選手たちの練習風景を見ていただいたりしていますが、物理的・精神的な部分を含め、市民に対して真に開かれた球場を作っていきたいというふうに考えております。開けられる部分は物理的に開けて行くなどして、市民との距離をもっと縮め、街に開かれたボールパークを実現していきたいと思ってます」
(9)LANDSCAPE(景観)
「最後は景観です。やはり世界のスタジアム、ボールパーク見てくると、その多くはその風景の中にとても魅力的に、自然に溶け込んでいるような印象を受けています。今、横浜市民にアンケートを取ると、認知度はかなり1位に近い状態で約95%の認知度があります。ただ今年行ったか、というアンケートになるとこれが10番ぐらいに落ちてしまう。
これから世界中の方々がインバウンドでいらっしゃったりするんですけど、やはり世界の観光ブックにしても、いろんな人たちが横浜を見たときに、知ってるだけじゃなくて、街の景観のひとつであって、その街を象徴するアイコン的存在にならなければいけないと私は考えています。そういうものになることによって、外から来る人だけでなく、そこに住む人、訪れる人、遊びに来る人等の心に名実ともにしっかりと刻まれるような球場をつくっていかなきゃいけないなというふうに考えています」
以上である。