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鈴鹿8耐で日本勢の熱気が加速中。
カワサキ、ヤマハに加えホンダも!?
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2015/08/01 10:40
優勝したヤマハの最終ライダーはスミス。エースの中須賀克行にとっては、8回目の8耐挑戦で味わう初めての美酒となった。
カワサキ、ヤマハに続き、ホンダ、スズキも?
鈴鹿8耐は今年で38回目を迎えた。その歴史は、そのまま日本のレース史と言ってもいい。一時期は、グランプリの最高峰クラスと鈴鹿8耐のふたつのタイトル獲得が、日本のバイクメーカーの大きな目標になっていた。
グランプリの最高峰クラスが4ストロークエンジンのMotoGPになってからは、メーカーは急激に8耐への興味を失い、グランプリの一極化へと突き進んでいたが、ここにきてやっと逆側に舵が切られようとしている。
昨年は、カワサキが13年ぶりにワークスチームを復活させ、今年はヤマハがやはり13年ぶりに復活。来年はホンダとスズキもワークスチーム復活か……と言われるまでになった。
実際にホンダはミラー、スズキはエスパルガロ兄とビニャーレスが、今年の8耐参戦を希望したと言われる。
Moto2クラスに参戦するエガーターが昨年8耐に参戦して3位となり、今年は2位で表彰台に上った。
そうした要素もあり、若いMotoGPライダーたちが再び8耐参戦に積極的になっていることは間違いない。
8耐に再びメーカーが力を入れ始めた理由は、巨大化するアジアの2輪市場とレースブームが背景にある。
いずれにしても、日本のバイクメーカーに「向こうがやるならうちも……」という競争の原理が働き始めている。
4メーカーのワークス対決が見られる日は、そう遠くないのかも知れない。