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マンU今季の移籍戦略は大型&的確。
“真剣に”優勝を争う布陣が完成間近。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2015/07/20 10:40

マンU今季の移籍戦略は大型&的確。“真剣に”優勝を争う布陣が完成間近。<Number Web> photograph by AFLO

クラブ、代表であらゆるタイトルを総なめにしてきたバスティアン・シュバインシュタイガーの存在は、マンUにとって大きな力になる。

シュネイデルランが、中盤の軸に?

 結果としてファンハールは、昨季から一転して中盤中央の持ち駒を選べる状況を手に入れている。就任1年目に採用された数システムから、実際の効果と指揮官の嗜好を考慮して4-3-3を2年目の主流と仮定し、更にブリントは左SBとして主に起用するとすれば、シュネイデルランがキャリックとシュバインシュタイガーというベテランのどちらかとコンビを組み、その手前にエレーラという構成が3センターの基本になるのではないだろうか?

最終ラインにも大物がラインアップされ、FWも急務。

 加えて、最終ラインも補強対象の1つだ。クリス・スモーリングとフィル・ジョーンズの両脇にルーク・ショーとアントニオ・バレンシアという昨季終盤の4バックは、怪我の多いCBコンビに移籍2年目の20歳と今年30歳のウィンガーが両SBという構成。優勝を目指すチームとしては心許ない。中でも優先すべきは、本職のラファエウが監督の信頼を失い、昨年11月からリーグ戦で先発起用されなくなっていた右SBの補強だった。

 ここでもマンUは、マッテオ・ダルミアンという即戦力を既に手に入れている。セリエAのトリノで台頭した24歳は、イングランドでの知名度は低いが、イタリア代表では前回W杯以降の立派なレギュラー。90分間ノンストップのアップダウンが可能で攻撃意欲も旺盛な新SBは、3バック採用時にはウイングバックとしても効果的だろう。

 CBには、セルヒオ・ラモス(レアル・マドリー)、ニコラス・オタメンディ(バレンシア)の何れかを狙っているとされ、両選手も個人的には移籍に前向きだと伝えられている。移籍2年目のマルコス・ロホに昨季以上の働きが見込めるポジションではあるが、ラモスのような最終ラインの「新リーダー」を獲得できれば理想的だ。

 但し、ここに来てストライカー獲得の緊急性が増している。1年間のレンタル移籍が失敗に終わったラダメル・ファルカオ(チェルシー入り)のみならず、昨季開幕時点ではエース扱いしていたはずのロビン・ファンペルシ(フェネルバフチェ入り)までファンハールが放出に踏み切ったためだ。

 昨季プレミアで計14得点と不発だった両者だけに、ネームバリューほどの損失感はないにしても、チームは実績のあるセンターFWがルーニーしかいない状態でプレシーズンを開始するのはなんとしても避けたいところだ。

【次ページ】 ベンゼマ? カバーニ? ディマリアは……?

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