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プロゲーマーのなり方、育て方。
日本初の完全給与制チームを直撃! 

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八木葱

八木葱Negi Yagi

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photograph bySports Graphic Number/SANKO.inc

posted2015/06/12 10:40

プロゲーマーのなり方、育て方。日本初の完全給与制チームを直撃!<Number Web> photograph by Sports Graphic Number/SANKO.inc

日本初の完全プロゲーミングチーム『DetonatioN Focus Me』のメンバーたち。普段と試合中の表情のギャップに驚かされる。

1日10時間は当たり前、「1万時間の法則」は軽く突破!

Q.小さい頃は1日何時間ゲームしていた?

Yumenoti「小学校時代から7~8時間やってましたね。学校から帰ってきて、ご飯食べる時以外は寝るまでずっとでした。中高も同じくらい。休日は15時間とか平気でした(笑)」

Astarore「小学校時代は6時間ぐらいかな。中学でちょっと減って、高校からはほんとにずっとやってました」

Yutapon「小学校の時は2~3時間じゃないですか。段々伸びてますけど、大学に行きながらなので今も6時間ぐらいです。練習時間的には足りるか足りないかギリギリですね」

Hwang「ピークは1日20時間ぐらい。朝からネットカフェにこもって、夜までずーっとやってました」

Rokenia「10時間ぐらい、でしょうか。そんなに特別多い感じもしませんけどね」

 やはり、全員かなり小さい頃からゲームにハマっていたことがわかる。

 中でも驚いたのは、全員が中学生までにPCオンラインゲームを経験していること。最速はなんと5歳! オンラインで見知らぬ人と腕を競う、ということへの抵抗の無さは共通点と言える。

 そして意外にも、小さい頃からズバ抜けて上手かったわけではない人が多い。反射神経など、才能が最重要と思われがちなプロゲーマーも、やはり積み重ねによる部分が大きいのかもしれない。

 プレー時間は想像通り、というよりも想像以上に長い時間を小さい頃からゲームに傾けてきた人が多かった。小学校時代から平日に5~6時間、休日に10時間くらいは普通、といった雰囲気だ。

 計算してみると、この生活を5年間続けると合計は12500時間。成功したアスリートなどに共通すると言われる「1万時間の法則」を軽々と突破していることになる。

 他のジャンルと比べると、高校野球の強豪私立では練習時間が1日約4時間、休日は10時間を超える学校も多い。ビル・ゲイツが毎日8時間プログラミングをしていたという逸話もあるし、そう考えると、やはりプロとして世界の最上位を目指すにはこのくらいの練習時間が必要、ということなのだろうか。

【次ページ】 プロになった動機、そして親や周囲の反応は?

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