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「ゲームのプロ」ってどんな生活?
練習は10時間、食事、試合方法は。
posted2015/06/26 10:40
text by
八木葱Negi Yagi
photograph by
Negi Yagi
「○○のプロ」と言われる人たちがいる。
野球、サッカー、将棋……。彼らは時に他のものを一時的に犠牲にしても、日々多くの時間とエネルギーを競技力向上のために注いでいる。
身体的に負担の大きいサッカーでは、2時間練習というのが一般的だ。オフや追い込みの時期にはこれを2倍にした二部練習も行われるが、三部練習というのはプロではほとんど聞いたことがない。1日2~4時間、と言えるだろう。
これが野球になると、練習時間はやはり長くなる。シーズン中で18時30分にプレーボールの場合だと、全体練習は16時頃から始まる球団が多い。しかし14時頃には球場入りして独自のメニューをこなす選手も多く、若手では12時頃からバッティングや守備練習をする姿も見られるという。
そして頭脳競技である将棋では、さらに練習時間が延びる。平均的に1日8時間以上は練習時間を取る棋士が多いと言われており、羽生善治氏の「目の前に棋譜が浮かんできて危ないので車を運転しない」というエピソードも有名だ。
プロゲーマーの長い一日に密着!
では、プロのゲーマーたちはどんな生活をしているのだろう。
そんな疑問を解決するために、連載第2回で紹介したゲーム『League of Legends』のプロチームである『DetonatioN FocusMe(以下DFM)』の長い一日に密着した。
【起床】
プロゲーマーの朝は、遅い。これはイメージ通りではないだろうか。
13時にDFMの7人の選手がマネージャーらと共同生活する家を訪ねた時、起きていたのは3人。当日の夜に試合があったため、普段よりも起床自体を遅くして試合のタイミングにコンディションを合わせる目的でもあるが、概ね起きるのは昼頃だという。
専門の調理スタッフが作った朝昼兼用の食事を、起床してすぐ、個人練習の合間などに個々で摂る。お茶、水などももちろん用意されているが、飲み物はエナジードリンクの選手が多い印象だ。