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ホンダが目指す究極のF1マシン。
「サイズ・ゼロ」コンセプトとは? 

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尾張正博

尾張正博Masahiro Owari

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photograph byHiroshi Kaneko

posted2015/04/30 16:00

ホンダが目指す究極のF1マシン。「サイズ・ゼロ」コンセプトとは?<Number Web> photograph by Hiroshi Kaneko

「まだ僕らはレースをテストと想定して取り組んでいる段階だ」とコメントしていたアロンソ。シーズン後半には、コンスタントにポイントが取れる予定だという。

 開幕から4戦が過ぎたものの、ホンダはいまだ優勝争いに参加するどころか、ポイントも獲得できていない。

 しかし、フェルナンド・アロンソは言う。

「あれだけ、ウインターテストで走行できなかったことを考えれば、序盤戦ここまでの成績は素晴らしいと思っている。バルセロナのテストでは60周を走れた日が1日あっただけだ。あとは15周とか20周とか、そんな程度だった。日によっては、MGU-Kの一部のパーツがないときもあった。思うような結果を手にできていないことをもちろん喜んでいるわけではないが、私たちは道を見失ってはいない。向かうべき場所もはっきりしている」

 この言葉が、虚勢を張って発したものではないと語るのは、イギリスの人気F1サイトの編集者を務めるクリス・メドランドだ。

「われわれが得た情報によれば、ホンダのパワーユニットは、これまでのどのパワーユニットよりもコンパクトな設計になっているらしい。これによって、マシンの空力性能において、大きなアドバンテージを得ることが可能になった」

 メドランドによれば、ホンダがF1に復帰することを正式に発表した'13年の5月以降、ホンダはマクラーレンと'15年型のマシンのコンセプトに関して何度も協議を重ねた上で、搭載するパワーユニットの開発を行なったという。

「サイズ・ゼロ」という名の、究極のマシンコンセプト。

 新型マシンのコンセプトは「サイズ・ゼロ」と呼ばれるほど、マシンのリア部分を極端にコンパクトにした非常にアグレッシブなもの。

 実現するまでには多くの困難が伴っており、「ホンダが製作した最初の2つのパワーユニットでは、まだ大きすぎるということでMP4-30に搭載しなかった」(メドランド)ほど極端な目標だったという。

 だが、ホンダはあきらめなかった。

 なぜならば、「サイズ・ゼロ」と命名されたコンセプトには、計り知れない可能性が秘められているからである。

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