フットボール“新語録”BACK NUMBER
2015年はシステム論が大きく変わる!
バイエルンが先導する“可変型”の波。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byGetty Images
posted2015/01/01 10:50
グアルディオラが率いる今季のバイエルンは、3バックを基本にしつつも4-3-3や3-5-2など様々なシステムを採用。しかも、戦況に応じてゲーム中にも変更するため、相手チームは対応しきれない。
もはや静的なシステムは簡単に読まれる時代に。
2015年はJリーグでも、試合中のシステム変更が見られそうだ。川崎フロンターレの風間八宏監督は新シーズンに向けてこんな構想を練っている。
「今までは個人を高めることに力を注いで、そのつながりに関してはある程度自然に作ってきた。けれど、選手の特徴がわかってきたことで、これからはもっと意識的にチームを作れる。選手の得意なこと、不得意なことをうまくシステムで流せないかなと考えています」
2014年の最終節では、フロンターレは約3回のシステム変更によってヴィッセル神戸に2-1で勝利した。今後、バイエルンとは違う形で「試合中のシステム変更」を模索していく。
バイエルンのトーマス・ミュラーは言う。
「ペップは攻撃の選手がピッチの3分の1で仕事に集中できるように、システムを組んでくれる。そういう戦術的な構造があるサッカーをプレーできて嬉しい」
もはや数字を並べただけの静的なシステムでは、相手に簡単に読まれてしまう。2015年はシステム論が新たな展開を見せる1年になるのではないだろうか。