5500kmダイエット挑戦記。BACK NUMBER
体重20kg増、体脂肪率50%大学生。
豪州を自転車横断でダイエットの旅!
text by
横田健太Kenta Yokota
photograph byKenta Yokota
posted2014/10/28 10:30
左がやせていた頃、右は体重がほぼ最大だった頃の横田くん。体重差20kg、体脂肪率6倍は、人をここまで変えるのか。
奥多摩で死にかけ、東北で雨具で走り。
次はテント泊の練習だ。1泊2日の予定で、9月の奥多摩へと向かった。前述したとおり、オーストラリアではナラボー平原という1000km続く砂漠があり、途中には食料、水を調達できないエリアが存在する。そのため、途中でコンビニには寄らないというルールを設け、食料と水6Lを積んで旅に出た。
しかし、奥多摩は標高1000m、40kgの荷物を装備していては、登り坂は時速5km程度が精一杯。進めば進む程気温も冷え込んでいく。8時間を経てようやく目的地「都民の森」につくも、コンクリートにはテントが張れないことを初めて知り茫然。気温は10度を切っている。どうしよう。このままシュラフ(寝袋)にくるまっても、半袖半ズボンでは凍え死ぬ。ナラボー平原ならともかく、奥多摩で死ぬのは恥ずかしい。
その時、公園の管理人らしき男性が暗闇から出てきた。所持金も1000円しかなかった僕はこれが最後のチャンスだと思い、泊めてもらえないかと必死に交渉。コンクリートにテントを張ろうとしていた僕があまりに哀れだったのか、なんとかロッジに泊めてもらえた。だが、もしその人が現れなかったらどうなっていただろう、と野宿の怖さと自分の甘さを突きつけられた。
奥多摩で不安になった僕は、出発直前にも東北に向かった。ルートは南会津→会津若松→猪苗代湖→喜多方→米沢。気温5度の中、テントで2泊した。
日中は晴れていたが、夜間に自転車に干していたウェアは全て霧で濡れてしまい、雨具で走り続けるという事態になったり、朝は霧で視界がまったくない状態だったりしたが、誰の助けも借りずに帰ってこられただけでも、進歩があったのは間違いないだろう。
いずれにせよ、もう出発だ。日本で準備しているときは、幸い大きい惨事には見舞われなかったが、オーストラリアではどんなトラブルが待ち構えているかわからない。
しかし、ダイエットのため、体重を減らすために、これからオーストラリアに行ってきます!!