脚力に優る選手が必ずしも勝つとは限らず、選手同士の泥臭い人間関係がレースに色濃く反映されるのが競輪の妙である。

「競馬、競艇などのギャンブルの中で人が最後にたどりつく『ギャンブルの王様』は競輪である」と書いたのは作家の阿佐田哲也だったが、推理する要素が多く、予想しがいがあるギャンブルであるのはたしかだろう。

　全国44の競輪場で行なわれている各レースの出場選手の組み合わせを「番組編成」と呼ぶが、これを決めているのは公益財団法人JKAの番組編成担当者だ。関東競技部番組編成長の齋藤晃一郎さんは、主に立川と京王閣の番組を編成している。いったいどういった基準で出走表をつくっているのか？