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W杯優勝国は「すでに決まっている」!
“振り子”が予言する欧州の苦難!?
text by
北條聡Satoshi Hojo
photograph byGetty Images
posted2014/06/05 16:30
南アフリカで行なわれた2010年のW杯決勝は、スペイン対オランダという欧州対決。振り子の法則はスペインが優勝を飾った。しかしブラジル大会では振り子の原則が崩れる要素は見当たらないが……。
屁理屈と書いてホウソクと読む!
過去の大会における開催国と優勝国の地理(大陸)をめぐる相関を示している。よくもまあ、これだけシンクロするもんですね。
あれ? ご納得いただけない!? シンクロしてない大会に目が行きましたか……。ならば、ご説明いたしましょう。なぜ北中米とアジアでの開催が南米と、アフリカ開催が欧州と、それぞれシンクロする話になっているのか――。
まず、北中米のメキシコ、アメリカとアジアの日本は招待国としてコパ・アメリカ(南米選手権)に参加するほどの親南米派だ。長らく南米サッカー連盟とは蜜月関係にある。
逆にアフリカ大陸と言えば、欧州大陸との結びつきが極めて深い。そもそも「アフリカの年」と呼ばれる1960年に次々と独立国家が誕生するまで、その多くが欧州各国の植民地であった。つまり、各大陸(開催国)において親和性が高く、シンクロしやすい相手(欧州、南米の両大陸)がいるわけだ。
もうお分かりですね。屁理屈と書いてホウソクと読む――これがナゾ解きの正しい姿勢ですから。こうなると、唯一の例外はスウェーデン大会である。北欧開催にもかかわらず、南米の雄ブラジルが大会を制した。これは一体、どういうわけか?
振り子の法則が崩れる時にも法則性がある!?
勘の鋭い方なら、もうお見通しでしょう。冒頭で記した「振り子の法則」に理由があると――。あちらとこちらの往復運動に「ひずみ」が生じたときにタブーのチャンピオンが誕生するのだ。過去のワールドカップにおいて、振り子の法則が崩れた大会は3度ある。もう一度、以下の表をご覧いただきたい。
【振り子の法則に「ひずみ」が生じたケース/☆印の大会】
開催年 開催国 優勝国 タブー
1934年 イタリア イタリア
☆1938年 フランス イタリア → 前回王者(連覇)
1954年 スイス 西ドイツ
☆1958年 スウェーデン ブラジル → 大陸の不一致
1962年 チリ ブラジル
2006年 ドイツ イタリア
☆2010年 南アフリカ スペイン → EURO王者
2014年 ブラジル ?