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8試合で7ゴール、1トップが天職か。
「シンジ」を岡崎慎司の代名詞に。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2013/12/27 10:30

8試合で7ゴール、1トップが天職か。「シンジ」を岡崎慎司の代名詞に。<Number Web> photograph by AFLO

岡崎はハンブルガー戦で2ゴールを決め、これはシーズン3度目の1試合複数得点。欧州でプレーする日本人としては初の記録だ。『ビルト』紙はこの活躍ぶりを「オカザキの獲得は掘り出しものだった!」と報じた。

最近の試合で目立つ、岡崎の「オフサイド」。

 1トップでプレーするようになって岡崎の意識がどう変わったのかについては、ゴールを量産しそうな雰囲気を漂わせていた11月初頭、このコラムでも触れたので、繰り返さない。

 かつての岡崎は周りのことを気にしすぎていた。

 代表のチームメイトで、年齢も同じ細貝萌はかつて「岡ちゃんは攻撃の選手ですけど、守備でも頑張ってくれます。フラフラになるまでやってくれますからね」と話していたが、岡崎は究極のチームプレーヤーだ。だからこそ、自分のゴールよりもチームのことを考えてしまうこともあった。

 今は、違う。

 岡崎は自らがストライカーとしてゴールを決めることこそがチームを助けることだと確信している。

 岡崎が1トップとして覚醒したブラウンシュバイク戦以降の総シュート数は24本で、チーム最多だった。そして、最近の試合で目立つのは岡崎がオフサイドにかかる回数が多いということだ。1試合で3度オフサイドをとられることもざらにある。

 しかし、岡崎は全くと言っていいほどそのことを気にしていない。

「僕がリズムを作るのは、ラインの裏に抜けること」

 第一に、オフサイドのデメリットよりもゴールを決めたときのメリットの方がはるかに大きいからだ。

 相手DFラインの裏に飛び出して同点ゴールを決めたニュルンベルク戦でもオフサイドは少ないにこしたことはないと前置きした上で、こう続けた。

「一発抜けて、あのようにゴールをとったらチームのためになると思うので」

 次に、オフサイドよりも自分のリズムを作ることを大事にしているからだ。

 岡崎はこう話す。

「どんな選手にも、自分のリズムというものがあると思うのですが、僕にとっては、テクニックのある選手によくあるようにボールを触ることではないです。僕がリズムを作るのはDFラインの裏に何回も抜けることなんですよ」

 三つ目の理由は、自分ではオフサイドではないと思うタイミングでDFラインの裏に飛び出せているという手ごたえが常にあるからだ。先日のボルシアMG戦のあとにもこう話していた。

「3本に1本くらいはオフサイドじゃないんじゃないかなと俺は思っていたんですけどね。毎試合のようにオフサイドをたくさんとられるのですが、俺はいつもギリギリのところで見ているから、どうなのかなと思うときもあるんです(笑)」

【次ページ】 トゥヘルが、GMに送り続けたSMSの内容とは。

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