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プロ野球ファン最大の関心事!?
背番号をめぐる悲喜こもごも。 

text by

村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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photograph byKYODO

posted2010/12/28 10:30

プロ野球ファン最大の関心事!?背番号をめぐる悲喜こもごも。<Number Web> photograph by KYODO

斎藤佑樹の背番号は「18」。他チームで同じ番号だと、田中将大(楽天)、前田健太(広島)、涌井秀章(西武)などエースが多い

チーム内序列が下がるほど背番号の数字は大きくなる?

 西武でも大沼「15」→「61」、松永「24」→「38」、松下「35」→「57」の3人がそれぞれ背番号降格。特に大沼、松下は新人に背番号を奪われる形となった。

「妥当じゃない? 大沼は背番号と一緒に後ろ髪も引っこ抜くべき。あと、来季の正捕手に一番近いはずの銀仁朗が金髪になんてしている場合じゃない。背番号2の(みや)金仁朗ってか。薪拾いしながらリードの勉強でもしろ!」(頭髪の薄い西武ファン)

 巨人では松本哲也が「今年はケガをしてしまったので」と地味に「32」に変更。'07年に育成で入団以来、105→47→64→31→32と5年間で5個目の背番号と忙しい。

 ちなみに日本ハムから巨人へ移籍した須永英輝は「37」。かつて新人時代にこの番号を背負っていた元木大介氏によると「37は4年以内に出世して背番号を変更しなければダメになる」というジンクスがチーム内で語られていたのだとか。時限装置つき背番号は精神的にキツそうだ。

歴代の選手が築き上げた背番号の価値を大切に扱うべき。

 日本ハムでは糸井が坪井の「7」を継承。いよいよチームの主力に相応しい番号となった。また、「64」だった鶴岡が加藤俊夫や田村藤夫らがつけた正捕手番号「22」へ変更。

「それよりも、大ベテラン中嶋が地味に『27』に変更している方が気になる。中嶋は鶴岡の結婚披露宴でのスピーチで『来年は大野という有望な捕手が入ってきます。鶴岡君サヨウナラ』と毒を吐いて奮起を促していた映像を観たことがあるけど、今回の背番号変更でも鶴岡に簡単にはレギュラーを獲らせないという親心を感じとってしまいますね」(日本ハムファン)

 捕手番号といえば、横浜は来季最も期待が掛かる筒香が背番号55から、谷繁→相川と受け継がれてきた8番へ謎の変更。まさかのキャッチャーコンバートという噂も聞こえてくるが、そこは永久欠番候補とも言われた佐々木の22番を翌年あっさり新外人ベタンコートにあげてしまう背番号に頓着しないクール球団。あんまり意味はないのだろう。

 背番号の価値はその選手が作り上げていくもの。とはいえ、価値をあげた背番号を灰燼に帰してしまうような真似はしてほしくはない。背番号を大事にすることは、ひいてはその球団の歴史を大事にすることと同義なのだろうと思う。

 2011年の新背番号。果たして、どれだけの選手が“自分の番号”として定着させることができるだろうか。運気の上がる人、落ちる人、その番号に注目したい。

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