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先発完投主義は高校野球が原点?
米国から届いた問題提起とは。 

text by

菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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posted2013/08/02 10:31

先発完投主義は高校野球が原点?米国から届いた問題提起とは。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

スポーツ専門局ESPNの『Outside the Lines』の一場面。T.J.クイン記者が日本球界に投げかけた問題は、日米の野球に対する考え方の違いを改めて浮き彫りにした。

高校野球は、野球人生の3年間でしかない。

 前述のレポートのインタビューには、すべて英語のナレーションが上乗せしてあるので、本人達の直接の言葉ではないが、安楽は「(自分から疲れて投げられないとは)言えないです」と話す一方で、「日本のやり方が間違っていないことを証明したい」と答えていた。

 また上甲監督は「試合前に本人から『行けます』というのを確認してから投げさせている。また選抜大会と同じような状況になったら、同じように投げさせるだろう」と話している。

 この2人の発言は、まさに長年繰り返されてきた高校野球の歴史そのものだろう。

 繰り返しになるが、今回のレポートは同じ野球でありながら日米の考え方、指導法の違いを浮き彫りにするとともに、日本の高校野球に向けられた問題提起と捉えるべきだろう。

 高校野球は日本の国民的行事である一方で、プロを目指すような選手にとっては長い野球人生の中でたった3年間でしかない。その3年間が選手たちに悪影響を及ぼす可能性があるとするならば、球界全体で取り組むべき問題であり、一刻も早く環境を変えていく必要があるのではないだろうか。

 ちなみに今回紹介したレポートは、ネットで視聴可能だ。興味がある方はぜひご覧頂きたい(http://espn.go.com/video/clip?id=9508993)。

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