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自転車女子やカップルも増えた!
ブームを実感「東京アースライド」 

text by

疋田智

疋田智Satoshi Hikita

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photograph bySatoshi Hikita

posted2010/10/23 08:00

自転車女子やカップルも増えた!ブームを実感「東京アースライド」<Number Web> photograph by Satoshi Hikita

「半日で乗れるようになる」幼児向け自転車教室も開催。

 さて、ここ神宮外苑、実を言うと各種の自転車イベントのメッカでもあって、この日開かれていたのも、アースライドだけじゃなかった。ちょっと感心したのは、幼児を対象とした「自転車の乗り方教室」だ。

 自転車に乗れない幼児を、わずかな時間で乗れるようにさせる。実に理にかなった方法で。

 自転車を見るとペダルが外してある。BB(ボトムブラケット)部分、ぽっかり穴が空いている。このヘンな自転車が、幼児にとっての初めての自転車となるわけだ。

 ペダルがないから、当然、脚で地面を蹴るしかない。地面を蹴りながら、ひょいひょいと脚を地面から離して、二輪のバランスをとる。

 すると子供はみるみるバランスを覚える。ふらつかなくなる。いつの間にやら、自転車はつーっと惰性で走り出す。

「自転車というものは、ペダルがあるから、それを漕ごうと思って、バランスを崩して倒れてしまうんですよ。最初にバランス感覚を掴むこと。それができたらペダルを踏む。このプロセスをふめば、自転車なんて一度も転ばずに、半日で乗れるようになります」

 ボランティア指導員は、そう言った。その言葉通り、目の前でどんどこ子供たちが自転車に乗れるようになる。

 実はこのメソッド、割合最近ドイツで発見されたもので、日本でも知ってる人は知っている。でも、外苑でこんなにシステマティックに実行されていたとは。

 そういう自転車最初心者を背に、さあ、秋晴れ&休日の東京に漕ぎ出していこう。目指すは最初に定めたチェックポイント、芝公園だ。

 アースライドと関係があるのかどうか、都心の風景に、気のせいかロードバイクが目立つ。

 でも、昨今の自転車ブームの中、晴れた休日の東京は、もともとロードバイクは多いからね。

 外苑から、青山、六本木……。自転車でちょっと一漕ぎ程度の距離に過ぎない。東京はいつの間にやら「自転車都市」になろうとしている。

ちょっと迷って、第1チェックポイント通過。

 芝公園は東京タワーの真下あたりに広がっている。

 すでに高さでスカイツリーに抜かれてしまって、気のせいか少々哀愁の漂うタワーなんだけど、おやおや観光客が多いなぁ。なんだか「今のウチに見ておかなくては、登っておかなくては」という気分、迫力に満ち満ちている。

 別に「東京タワーが終了する」というワケじゃないんだけど、やはり、何となく、ね。

 で、チェックポイントは、東京タワーの真下……、じゃなくて、増上寺近く……、でもなく、東京プリンスの北側に、おお、あった、あった。白いテントに外苑と同じデザインの幟が立っている。ちょっと迷った。

【次ページ】 少年時代の、オリエンテーリングに似た興奮。

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