自転車ツーキニストのTOKYOルート24BACK NUMBER
自転車女子やカップルも増えた!
ブームを実感「東京アースライド」
text by
疋田智Satoshi Hikita
photograph bySatoshi Hikita
posted2010/10/23 08:00
エンジンもないのに、イベントの華は「アイドリング!!!」。
そして意外な真実が明らかに(笑)!
なーんて。何のことかというと「アイドリング!!!」というアイドルグループのことだ。モーニング娘。とか、AKB48みたいな、多人数で歌うアイドルの女の子たちで、なんでもフジテレビの番組発のアイドルなんだそうだ。その彼女たちのステージがイベントの後半に用意されていたのだ。
わはは、なんだそうか。彼女たちが客を集めていたのか。多すぎると思ったよ。
しかし、圧倒されるのは、熱狂的ファンの存在だ。
ま、この手のアイドルにはありがちなことなんだろうけど、うーむ、彼女たちの歌にあわせて、跳ぶ、拳を振り上げる、叫ぶ、踊る、と、まるで自分が主人公であるかのような応援ぶり。
で、見ていてちょっと私は感心したのだ。
こりゃ楽しいね。ファンたちは皆、汗だくで踊る。文字通り「声を枯らして応援」。こりゃ参加感も陶酔感もありありだ。統制がとれていて、そのアクションが文字通り「一糸乱れぬ」だ。素直に「おみごと!」と思った。
前々から「オタ芸」だの何だのとアイドルたちをめぐる熱狂的ファンたちの様相は、テレビなどで拝見していたけど、目の前で見るのは正直はじめてだった。
終わった後は疲労困憊だろう。アイドルたちにしても「自分の芸(歌)を見せる」というよりも「みんな一緒に盛り上がってくれて(心から)ありがとう!」という風情なのだろう。
次は11月に石垣島で開催。もっともっと、魅力的なアイディアを。
いずれにせよ、この一体感は充実感を伴うよ。うーむ、情熱の行き所に少しだけ違和感は残るものの、私は彼らがちょっと好きになった。
しかし、困ったことなのは、アイドルのステージが終わった後のこと。熱狂的ファンたちはぞろぞろ帰っていき、クロージングセレモニーは、わはは、客の数がみごとに半減(以下?)していた。
仕方ないといえば仕方ないんだが、次回は彼らが少しでも自転車に興味を持ってくれるといいな。体力は増強、スタミナも増強、さらには交通費セーブで、もっと有効に「アイドリング!!!」にお金を使えるぞ。
というわけで、秋晴れの中、充実のアースライドだったといえよう。実はこのアースライド、東京に限らず、割合、頻繁に開かれている。次は11月の石垣島、12月にはニュージーランドだそうだ。
ま、このアースライドに限らずだけど、この「オリエンテーリング・システム(?)」は悪くないね。
チェックポイントに、何か魅力的な「ミステリー」をつくる、イベント範囲をもっと広くする、など、いろいろアイディアも出てくるはずだ。
自転車イベント主催者側は、是非ご一考を。
皆が楽しめる上に、イベント開催のあらゆるハードルが悉く下がるはずだから。