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112年ぶりに正式種目復活のゴルフ。
リオ五輪での試合形式に疑問符が? 

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雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byAP/AFLO

posted2012/08/19 08:01

112年ぶりに正式種目復活のゴルフ。リオ五輪での試合形式に疑問符が?<Number Web> photograph by AP/AFLO

2度目のメジャー優勝を果たしたローリー・マキロイ(左)、復活を期待させたタイガー・ウッズ、メジャー6戦ぶりとなる石川遼の予選突破など、見どころが多かった全米プロだったが、ロンドン五輪と日程が重なり、ほとんど話題にならなかった。

単純なストロークプレーの試合形式には疑問の声も。

 だが、全米プロに集まった各国メディアがそろって首をかしげていたことが一つある。それは五輪の試合形式についてだった。

 国際ゴルフ連盟は五輪競技に4日間72ホールのストロークプレーを予定している。

 60人の出場選手の選考は世界ランクに基づいて上位15人が優先的に出場権を獲得。残る45人をランク上位から各国2人ずつ(トップ15との国籍重複は関係なし)が選ばれる。仮に今のランクで日本代表を選ぶなら、トップ15の選手はいないため、各国2人の枠で石川遼(世界ランク70位)と藤田寛之(同80位)になるというわけだ。

 確かにこの方式なら人気選手が代表から漏れる可能性は少なくなるだろうし、より多くの国の選手が参加できるかもしれない。しかし、五輪の醍醐味はなんといっても国を背負っての戦い、国と国との対決である。単純なストロークプレーではその意味合いが薄れてしまいかねない。

普段のツアーと同じことをやっていては時間の無駄!?

「五輪は特別なイベントなんだよ。72ホールのストロークプレーなんて毎週やってるじゃないか」

 そう力説するのは、欧州ツアー6勝、'02年全英オープン2位のトーマス・レベだ。今大会にはフランスのテレビ局のリポーターとして訪れていた。レベは五輪で個人戦と団体戦をそれぞれ行うべきだと持論を展開した。

「個人戦は全英アマと同じような形でやればいいんだ。最初の2日間をストロークプレーで予選にして、勝ち残った選手で4日間のマッチプレーをやる。団体戦は1チームのメンバーを5、6人にしてダブルス2試合とシングルス5試合で勝敗を決めるんだ。どうだい?」

 アイルランドの公共テレビ局RTEのプロデューサー、ゲーリー・モーラン氏も同じようにストロークとマッチのミックス形式を提案する。

「8月には世界選手権シリーズのブリヂストン招待があって、その翌週にメジャーの全米プロがある。しばらくしたらライダーカップ(米国と欧州の団体対抗戦)もあるんだ。五輪も同じようにやるんじゃあ時間の無駄さ」

 トーナメント形式のマッチプレー、ゴルフW杯のような2人1組による団体戦、1日ごとに選手がカットされていくイリミネーション方式など、五輪の試合形式に関する各人の意見はさまざまだ。ただし、いずれにも共通しているのは72ホールのストロークプレーはそぐわないという点である。

【次ページ】 五輪でのゴルフには“スペシャル感”の演出が不可欠だ。

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