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FEG破産から新生K-1誕生まで──。
一体「K-1」で何が起きているのか!? 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph bySusumu Nagao

posted2012/06/01 10:30

FEG破産から新生K-1誕生まで──。一体「K-1」で何が起きているのか!?<Number Web> photograph by Susumu Nagao

新生K-1のエグゼクティブ・プロデューサー(EP)に就任した魔裟斗。2012年5月16日に行なわれた就任記者会見では、K-1の顔役としてその抱負を語った。今後、EPとして主に試合のマッチメイクなどを行なう。

スペインで魔裟斗が誓った、新生K-1の第一歩。

 興行主が変わった“新生K-1”の最初の大会は、5月27日にスペイン・マドリードで開催された。大会に先立って、K-1の代名詞である魔裟斗のエグゼクティブ・プロデューサー就任も発表。主な仕事は選手発掘とマッチメイクだが、スペイン大会前日の記者会見では挨拶も。ヨーロッパの経済危機に言及しながら、英語でこんなコメントを残した。

「我々も一度はブランドが死に絶えてしまい、多くの苦難と危機の中で勇気を持って一歩目を踏み出したところです。皆さんも世界で最高のファイターたちが繰り広げる、情熱あふれる闘いに声援を送りながら、明日への一歩を一緒に踏み出しましょう」

 この大会では、70kg級世界トーナメントの一回戦が行なわれた。出場したのはアンディ・サワー、アルトゥール・キシェンコ、城戸康裕といったおなじみの選手たち。提携する欧州のビッグイベント『IT'S SHOWTIME』の70kg王者クリス・ギンビもエントリーしている。

 ヘビー級ワンマッチではミルコ・クロコップのK-1復帰、ボクシング転向が噂されていたバダ・ハリの出場というビッグニュースもあった。

 これまでK-1は“日本が世界に発信する格闘技イベント”だった。だがこれからは香港の会社が運営し、主に海外で大会が開催されていくことになる。現時点で、日本大会は決定していない。

立ち技格闘技の未来を担う、K-1対GLORYという図式。

 大きく形を変えて、それでも続行はしていくK-1。一方で、強力なライバルも出現した。スペイン大会の前日、スウェーデンでイベントを開いた『GLORY WORLD SERIES』だ。

 この大会は、数多くの強豪選手を抱えるオランダのプロモーション『ゴールデン・グローリー』が母体となっているもの。スウェーデン大会では、K-1と同じく70kg級トーナメントを開幕させた。出場メンバーにはジョルジオ・ペトロシアンや佐藤嘉洋、アルバート・クラウスといった、K-1で名を売った選手たちが顔を揃えた。メインイベントはヘビー級ワンマッチ、セーム・シュルトvs.エロール・ジマーマンだった。

 出場選手とマッチメイクを見る限り、K-1とGLORYの“戦力”はほぼ互角。今後も選手獲得などでしのぎを削っていくことになるだろう。この状況を、K-1の2派分裂と見ることもできるのだが。

【次ページ】 石井和義氏は『国際K-1連盟』でアマへの普及活動を。

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