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究極の駐輪場を探し求めて……。
都心の各種駐輪場を総チェック! 

text by

疋田智

疋田智Satoshi Hikita

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photograph bySatoshi Hikita

posted2011/08/20 08:00

究極の駐輪場を探し求めて……。都心の各種駐輪場を総チェック!<Number Web> photograph by Satoshi Hikita

これが噂のハイテクロボット駐輪場!? パッと見て、すぐに何か分かる人は少ないかもしれないが……とにかく凄いんです!

オートバイ乗りの苦難も分かる、自転車乗り。

 まあ、いい。

 そのオートバイ。違法駐車取り締まり強化で、歩道にあろうが、車道にあろうが、これはもうお手軽にレッカー移動ということになってしまった。

 だが、もともと「オートバイ駐車場」が少なすぎたのである。オートバイ乗りたちが「では、どこに停めればいいのだ」と不満の声を上げ(当たり前だ)、その声に対して、行政側も「理なしとは言わない」ということになり、赤坂見附のような駐輪場が、オートバイ駐輪場へと次々とリニューアルされた。自転車のスペースも手前に少しだけ残されている。同じような構図の駐輪場は、麻布十番にもある。

 ふむ、オートバイ乗りも昨今大変なのだ。同じ二輪車、仲良くしようぞと思う。あまり自転車の駐輪場とは関係ないんだけど。

赤坂、丸の内、老舗不動産企業の慧眼。

 ついでに、赤坂見附方面から赤坂方面に行ってみよう。

 このあたりの風景は随分変わった。赤坂パークビルヂングあたりから始まって、山王パークタワー、赤坂サカスBizタワーと、超高層ビルがにょきにょき建った。で、その赤坂サカスの話だ。

 敷地がTBS赤坂サカスだけに、私ヒキタが言うと、少々手前味噌感も漂ってくるんだけど(でも、ホントは関係ないっす)、昨今の大規模タワービルに併設された駐輪場の中で、もっとも気合いが入ったもののひとつが、赤坂サカスの駐輪場ではあるまいかと思う。

 地上39階建てのビズタワーに向かって右、入り口まで数十秒のところにかなり広い駐輪場が用意されている。

 コンクリートにホイール受けが穿たれ、そこに前ホイールを挟み込むような形で置く。ちょっとオシャレなスタイルだ。

 この駐輪場は、ビズタワーを利用する人ならば誰でも無料。時間制限はあるものの、割合開かれた駐輪場だと言える。赤坂サカスは三井不動産が展開しているんだけど、これ以外にも、東京ミッドタウンなどでも、きちんと駐輪場を設えている。

 で、三井系がそうなら三菱系はどうだろうと、三菱地所の総本山、というべき丸の内方面に行ってみることにする。

 赤坂を背に、新橋、桜田門を通り抜け、皇居脇をまわっていくと、右手に東京駅の丸の内口が見えてくる。おや、東京駅は現在リニューアル中で工事の布の間からドーム型のアタマをつきだしている。

 東京駅前、丸の内といえば、これまた風景が大幅に変わった地域で、新丸ビルの巨大摩天楼、巨大書店が入った丸の内オアゾビル、意外やリーズナブルな値段で美味い店が多数入った東京ビルディングなど、このところ超高層ビルが、こちらもにょきにょきと建った。

 このあたりの大家さんはほぼすべて三菱地所。昔から堅い商売だ。で、その堅い三菱さんが、やはり将来を見据えているのか、ビル横にしっかりと設えたのが「木陰の中の立体駐輪場」である。

 扉を開けなければ、グリーンのオブジェにしか見えない。しかし、扉を開けると、そこに2段重ねの駐輪場が登場するという仕掛けだ。

 この三菱村は、こうした駐輪場以外にもレンタル自転車(それもスポーツバイク)などのプロジェクトも手がけていて、ふーむ、なかなか自転車フレンドリーなのだ。

 やるな、三井、三菱。

 私ヒキタとしては、前々から思っているんだけれど、やがて「自転車の時代」はやってくる。そして、こうした老舗はさすがに老舗だけあって、考え方のスパンが長く、そう遠くない将来やってくる自転車的なる時代を見据えていると思うのだ。

【次ページ】 有楽町・ガード下、お手軽ユル系駐輪場も悪くない。

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