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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「日本代表で連続フル出場直後、なぜ…」DF伊藤洋輝“全治不明の再骨折”にバイエルン首脳も番記者もガク然「全員がショック。がんばれ、ヒロキ」
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ゲオルク・ホルツァーGeorg Holzner / Kicker
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/04/22 06:06

日本代表で連続フル出場した後、ドイツで再負傷した伊藤洋輝。番記者は“無理して起用した”バイエルン側の落ち度を指摘した
3月20日のバーレーン戦に3バックの左でフル出場してW杯出場権を掴むと、5日後のサウジアラビア戦にも同じポジションでフル出場。アーセナルの冨安健洋が長期離脱しているなか、森保監督は伊藤とボルシア・メンヘングラッドバッハの板倉滉を3バックの軸と考えているようだ。
伊藤が日本代表の2試合連続無失点に貢献したことは、バイエルンの首脳陣にも高く評価された。
同じ頃、バイエルンのレフトバックの主戦を務めてきたアルフォンソ・デイビスが、カナダ代表の主将として出場したCONCACAFネーションズリーグのアメリカとの3位決定戦で、ひざの靭帯を損傷する大怪我に見舞われた。筋肉系の負傷で離脱したり、調子が安定しなかった時は、主にラファエル・ゲレイロがデイビスの穴を埋めてきたが、指導陣は守備面の不足を感じることもあった。伊藤が左SBに入れば、その点の不安は解消される。
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確かにスピードでは、デイビスとゲレイロに敵わないかもしれないが、日本人らしい繊細なスキルと規律を備えている伊藤は、攻撃面でもチームの力になれる。
フル回転した代表戦直後なのに、なぜカードを切ったのか
日本からドイツに戻ってきた伊藤は、サウジアラビア戦の4日後のザンクト・パウリ戦のメンバーに入り、58分にゲレイロに代わって4バックの左SBを任された。この交代が悪夢に変わるとは、その時は誰にも予想できなかったけれども。
今になって振り返れば、そのカードを切る必要があったのか、首を傾げてしまう。伊藤が投入された時、バイエルンは2-1でリードしていた。守備固めとはいえ、4日前に埼玉で90分間プレーし、長いフライトで戻ってきたばかりの選手を途中出場させる必要があっただろうか。
いずれにせよ、後の祭りだ。
時計が90分を回る少し前に、伊藤は急にピッチに座り込み、足の痛みを訴え始めた。ドクターとチームメイトが駆けつけると、彼は何度も右足を指し、それを見ていたファンの表情は不安に翳っていた。伊藤はなんとか自力で歩いてピッチを離れ、交代枠を使い切っていたバイエルンはひとり少ない状況で相手に1点を返されたが、3-2の勝利を収めている。
2度目の離脱…今年中の復帰が難しいと見る向きも
試合直後には報道陣の間で、足を捻っただけではないかという楽観的な憶測も流れていたが、取材エリアに沈鬱な表情の伊藤が現れると雰囲気は一変。「大丈夫ですか?」と訊かれると、彼は「ノー」と答えて去っていき、翌日に右足中足骨を再び負傷したことが判明した。