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MAX134kmしか出ずバスケ転向も考えた「NPBで一番背の高い男」ゲレーロの“数奇な運命”「試合結果をいつも見ていた」ロッテに3年ぶり復帰で目指す夢 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph byChiba Lotte Marines

posted2025/04/18 06:02

MAX134kmしか出ずバスケ転向も考えた「NPBで一番背の高い男」ゲレーロの“数奇な運命”「試合結果をいつも見ていた」ロッテに3年ぶり復帰で目指す夢<Number Web> photograph by Chiba Lotte Marines

3年ぶりにロッテに復帰したゲレーロ

 49試合に投げて3勝3敗3セーブ、防御率3.52。最初の日本での生活はこの1年で終わったが、その日々が忘れられないものとなった。

「すべての部分においてエクセレントだった。人々も環境も食事も文化も。天候だけは最初に寒い事だけは慣れなかった。本当に寒いと思った」

「マリーンズの結果をいつも見ていた」

 なによりも素晴らしいチームメートたちが大好きだった。だから日本を離れ、メジャーでプレーしながらもマリーンズの動向を毎日、チェックし続けた。

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「マリーンズの試合結果をいつも見ていた。この2年間、誰かどのような活躍をしているかを見ては喜んだりした」

 レッズからメキシカンリーグを経てエンゼルスへ。そして再び今年から日本に戻ってきた。

 ゲレーロがマリーンズの状況を毎日、チェックしていたようにマリーンズも長身助っ人のその後を見続けていた。制球力を中心に進化をしているとの判断から再オファーとなった。一番の違いについて本人はこう分析する。

「コントロールと変化球がよくなりました。メキシコでいいコーチと出会った。メキシカンリーグでプレーしたメキシコ人コーチ。メンタルの事を沢山学んだ。ほんの少しの変化だけど、それで劇的に変わった」

メンタル面の変化

 大胆だったフォームをコンパクトにした。そしてなにより変わったのは考え方だ。

「ボール球を投げても次の時は気にしない。引きずらない。自信をもっていけば、コントロールがよくなった」と話す。

 ゲレーロはこうも明かす。

「前回、日本に来た時は新しいフォームを覚えて6カ月くらいと日が浅かった。今は自分のフォームを確立した。スプリットも覚えた。スライダーもストレートと同じ角度で投げることが出来て、同じような軌道で曲がるようになった。それは凄く自信になっている」

【次ページ】 朗希からバトンを受けた「初セーブ」

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