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「佐野海舟は日本代表について、どう考えている?」マインツ佐野24歳に聞いた“W杯への想い”「代表について決めるのは僕ではないので…」 

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豊福晋

豊福晋Shin Toyofuku

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2025/04/09 11:02

「佐野海舟は日本代表について、どう考えている?」マインツ佐野24歳に聞いた“W杯への想い”「代表について決めるのは僕ではないので…」<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

ドイツ・マインツの街でNumberWebのインタビューに応じた佐野海舟(24歳)

「レアルは中盤も本当にうまい。何考えてプレーしてるんだろう……どの試合を見てもそう思いますね。ボールを持ってない時のボランチの動きを見てます。レアルはボランチも個性があってそれぞれが全然違う。ベリンガムはドルトムントにいる時から好きだったので鹿島にいる時もよく参考にしてました。タイプは違うんですけど自分としてはああいう風に走り回って、ちょっと前目でボールを奪うプレーをしたい。そんなプレーも参考にしつつ、マインツでは守備的なところも任されてるので、その2つをどちらもできるようなスタイルを作りたいなと思ってます」

 高校の頃に憧れたカンテは佐野と同じく身長は高くなかった。守備から攻撃につなげ、時には点にも絡むそのプレーを理想としてきた。「次はそこの段階に自分も行きたい」と佐野は言う。いま考えるのは、走りの量と質の関係だ。

「さっきの個人スタッツの話もそうですけど、走ればいいという問題でもなくて。必要のない走りをどれだけ減らせるかにフォーカスした方がいいと思います。ベリンガムはあれだけ走ってても、ゴール前の仕事、得点やアシストに絡んでるし、守備でも危ない時にしっかり現れて取りきってくれる。あれだけ走って、なお質が高ければ走れるだけ走った方がいいとは思います。自分はまだ探してる段階なので、走ればいいというわけでもないですね」

日本代表に入るために、何が必要なのか?

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 ドイツの地を走り始めた佐野はこれ以上ない1年目を終えようとしている。いま、期待されるのは今後の日本代表でのプレーだ。

 現日本代表について佐野は何を考えているのか。

「ワールドカップ出場はめちゃくちゃ早く決まったと思いますし、アジアの難しい戦いの中でああいう結果を出せるというのはすごい努力があってのことだと思います。サッカーを見てる人たちみんながワールドカップに期待できるような結果なのかなと。ワールドカップは小さな頃から見ていますし、普段はサッカーを見ない人も見るような価値のある大会だと思います。代表について決めるのは周りでも僕でもないので、自分にできることはマインツで、自分のプレーで元気を与えること。自分のできることにフォーカスして、それをやり続けたい。その先がどういう未来になるか分からないですけど、どうなっても与えられた立場で、僕は頑張るだけだと思ってます」

 代表のボランチのポジションを見ると、主将の遠藤航に守田英正、田中碧らを軸に、状況によっては鎌田大地が下がることもある混戦区である。食い込むには、何が必要なのか。

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