「佐野海舟は日本代表について、どう考えている？」マインツ佐野24歳に聞いた“W杯への想い”「代表について決めるのは僕ではないので…」 

「自分の武器をもっと伸ばさないといけないし、同じぐらい足りないものの基準を上げないといけない。ここを目指して何かをするというよりは、1日1日レベルアップし続けることが大事だと思っています。そこにフォーカスしてやっていければ、自然と自分の武器を、自分の課題を1つずつクリアにできると思ってます」

「最近で一番楽しかったかも…」

　日々レベルアップしていくことを頭に、ひとりのサッカー選手としてピッチの外での活動にも力を入れている。ドイツでは子供たちとボールを蹴る姿があった。

「サッカー選手としてプレー以外でできる事はなんだろう。そう考えたとき、頭に浮かんだのは子供たちに教える事と（能登半島地震被災地への）寄付でした。フランクフルト市内の日本人チームを訪ねさせてもらい、久しぶりに子供達とボールを蹴りましたが、最近で一番楽しかったかもしれません。子供の頃、ドイツでプレーする香川真司さんたちを見て、いつかここでプレーしたいと夢みていたので、僕も同じような存在になれるように頑張らなくてはと思いましたね。寄付に関しても能登の震災から1年が経ちますが、ドイツから何かできる事はないかと考えての事です。ドイツでも、マインツの選手と一緒に子供達や病院へできる事をしていく予定です。ひとりではできない事を皆で協力してやる事のやりがいを感じています」

フランクフルトで日本人チームの子どもたちを教えた佐野　©Shin Toyofuku

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　今季のパフォーマンスで佐野は注目株として、遅かれ早かれ他クラブからのオファーも届くだろう。

　欧州1年目が終わろうとしている今、ステップアップと今後のキャリアについてはどう考えているのか。

「自分がいるところで課題と向き合って進んできた結果、今ブンデスであり、マインツにいます。いまはここでの1日1日、1試合1試合をやり続けるのが大事だと思う。なので今は毎試合の勝利しか考えていない。引き続きそのスタンスでやり続けていきたいですね」

＜全2回／前編から続く＞