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「かなりバキバキな肉体ですよね」元3階級王者が驚いた、井上尚弥の“0.2kg差”…キム・イェジュン戦の美しい筋肉「井上選手は裸でのスパーリングがスゴい」

posted2025/01/31 11:07

 
「かなりバキバキな肉体ですよね」元3階級王者が驚いた、井上尚弥の“0.2kg差”…キム・イェジュン戦の美しい筋肉「井上選手は裸でのスパーリングがスゴい」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

1月24日、井上尚弥vsキム・イェジュン。壮絶なKOパンチ、直後のシーン

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渋谷淳

渋谷淳Jun Shibuya

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Takuya Sugiyama

スーパーバンタム級4団体統一チャンピオン、井上尚弥(大橋)が代役挑戦者のキム・イェジュン(金芸俊=韓国)を下してベルトを守った翌日、25日の一夜明け会見で今後のプランが明らかにされた。それは2試合戦った後にフェザー級に上げ、そのあとスーパーバンタム級に戻してファイトするという驚きの内容だった。元3階級制覇王者の長谷川穂積さんに井上の今後について聞いた。【全2回の2回目/前編も公開中】

◆◆◆

「“一番見てみたい”超ビックカード」

 キム戦を4回KO勝ちで終えた井上は試合の翌日、傷一つない顔で記者会見に現われた。そこで大橋秀行会長が明かしたプランは驚きの内容だった。

 まずはラスベガスでWBC1位アラン・ピカソ(メキシコ)と対戦するというのは既に報じられている通り。その次は元世界王者でWBA暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と対戦する。その次のプランが新しく、サウジアラビアでWBAフェザー級王者のニック・ボール(英)に挑戦するというのだ。そしてまたスーパーバンタム級に戻り、来年に現WBCバンタム級王者の中谷潤人(M.T)と夢の日本人対決に臨む。いずれも決定事項ではないという注釈はつくが、実現すれば大きな話題を呼ぶことになるのは間違いない。長谷川さんはこれをどう見ているのだろうか。

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「ニック・ボールというのはすごく面白いと思いますね。小さくてゴリゴリのファイターで、がんばって前に出てくる。井上選手があまり経験したことのないタイプだと思うんですよ。フェザー級のチャンピオンの中で一番対戦が見てみたい選手です。ピカソ、アフマダリエフと比べても面白い試合になりそうな気がします。もし実現すれば超ビッグカードですね」

「つまらないリスクはとらない」「心配はケガだけ」

 井上は記者会見で「フェザー級でも戦える体はできているのかなと思う。昨日の当日体重ならフェザー級でもやれる。スピードもキレも落ちていない」と階級アップに自信を見せた。井上は昨年9月のドヘニー戦で当日体重62.7kgをマークし、キム戦では62.9kgでリングに上がった。ドヘニー戦は「無理に増やして」この体重だったが、今回は「ナチュラルに」自己最重量を更新した。長谷川さんもフェザー級進出は問題なしという見方だ。

「今回の試合を見てもけっこうバキバキな体をしてますよね。フェザー級を見据えた体作りをしているということでしょう。本人の言うように体重増の悪影響は感じられませんから、フェザー級でも十分にいけると思います」

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