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「落合博満を引退させた」と言われて…死球は“わざと”だったのか? 本人明かす真相…8年後、その落合が中日監督就任「トレード通告いつ来るかな」 

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岡野誠

岡野誠Makoto Okano

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posted2025/01/30 11:03

「落合博満を引退させた」と言われて…死球は“わざと”だったのか? 本人明かす真相…8年後、その落合が中日監督就任「トレード通告いつ来るかな」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

落合博満の中日監督時代にプレーした野口茂樹

「左ピッチャーが右バッターの手首を目掛けて投げるって無理ですよ。右ピッチャーならシュートを投げれば行くけど。手首を狙って当てられるくらいコントロールが良かったら、もっと勝ってますよ」

 “喧嘩野球”の星野仙一の指令で、制球力に長ける野口が狙い撃ちをした――。日本記録タイの4試合連続無四球完投勝利という実績を元に、そんな解釈をするファンもいた。しかし、それは01年の記録である。つまり、「コントロールの良い野口」という見方は後付けなのだ。

 96年のセ・リーグ投手の与四死球率3.73に対し、野口は4.25と平均を上回り、5勝5敗に終わっている。未完の大器を苦しめた荒れ球は、宮田征典コーチ就任の98年にようやく改善され、以降リーグを代表する投手に成長した。

野口の不遇「全て自分が悪い」

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 皮肉にも落合の監督就任後、野口の成績は下降線をたどるようになる。1年目の2004年、開幕2戦目の先発に指名され、6回4失点ながらも勝利投手に。4月を4試合2勝1敗、防御率2.83と好調な滑り出しを見せた。しかし、5月3日のヤクルト戦で2回途中8失点KOを喰らうと、中継ぎに降格。たった1度の失敗で、厳しい措置が施されたように思える。

「どうなんでしょうね。監督が代わると(チームの)方向性は変わりますからね」

 他のローテーション投手と比較すると、川上憲伸も4月25日のヤクルト戦で1回6失点KOを喰らったが、5月2日の横浜戦で先発のチャンスを与えられている。たしかに川上にはエースのイメージがあるが、彼の入団した98年から03年までの中日投手の勝ち星ランキングを調べると、こうなる(※タイトルはMVP、新人王などの表彰除く)。

【次ページ】 二軍落ち…優勝祝勝会も呼ばれず

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