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「バウアーは衝撃的でした」日本一DeNA“異色コーチ”が驚き…サイ・ヤング賞腕のデータ活用とは「他の投手と違うのは“把握”してるんです」 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byYuki Suenaga

posted2024/12/31 17:01

「バウアーは衝撃的でした」日本一DeNA“異色コーチ”が驚き…サイ・ヤング賞腕のデータ活用とは「他の投手と違うのは“把握”してるんです」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

2023年、DeNAに加入したトレバー・バウアーの存在はアナリストのコーチにとっても印象的だったようだ

「コーチとしてはメカニクスの観点で、こういう動きをしてほしいとの要望があるんですが、それを投手に直接言ってもなかなか難しいので、例えば『肘を上げてごらん』ではなくて『頭の横にボールを持ってきてごらん』と言えば、勝手に肘が上がるとか、工夫しながら伝えるようにしています」

バウアーの加入が衝撃的だったワケ

 DeNAと言えば――2023年にMLBのサイ・ヤング賞投手、トレバー・バウアーが入団し、1シーズンを過ごした。

「バウアー選手の加入は、確かに衝撃でしたね」

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 八木コーチも、当時をこう表現する。バウアーは自ら「ピッチデザイン」ができることでも知られていた。米のトレーニング施設「ドライブライン」では、アナリストとともに研究をして、機器の整備にも参画し「データ野球」の進化を促したことでも知られる。では実際、彼の加入は、どんなインパクトがあったのか?

「たとえば、試合前、キャッチボールが始まる前のフェーズとして、彼は体の大きい部位からどんどん動かして行って、最後にプルダウン(短い距離から全力で球を投げ込む練習)するような形で肩肘をしっかり動かしていくんです。

 彼に、どういうところを意識しているか聞いたのですが、練習の最初の段階から投球するまでの意識をつなげていっている。ある意味自然なんですが、今まで、日本の投手はそういうところをちゃんとやっていなかったなと思いました。ベイスターズの投手も彼から学ぶことは多かったと思います。

 それと彼が他の投手と違ったのは、自分のパフォーマンスをデータで把握していることですね。『最終的には自分でも感覚的なところはある』とは言っていたんですけど、いろんな器具やシステムを使って自分の投球を可視化することに長けていました。今までの投手がそういうことを積極的にやっていたかというと、そうではなかったので、その部分は他の投手にも影響を与えたと思います。

 球数などについても、自分でちゃんと管理している感じで、この時期にはどんどん投げ込んでも大丈夫だ、その後しっかり休んで、スプリングキャンプに入れば大丈夫、みたいな計画性、ビジョンをもっていました。その部分は大いに参考になりました」

ではカブスに移籍した今永はどうだったのか

 では一方で――2023年オフには今永昇太がポスティングシステムでMLB挑戦を表明し、シカゴ・カブスへの移籍が決まったが、彼はデータ的にはどんな投手なのか?〈つづく〉

#2に続く
今永昇太は「セでトップの抑え級の奪三振能力が」カブスでの活躍も見立て通り…日本一DeNA“異色コーチ”と育成トリオが語る「課題解決」

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