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《日本GPの見どころ》小椋藍、Moto2初戴冠へまっしぐら…母国の勝利を確信するに足る「アドバンテージ」とは
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph bySatoshi Endo
posted2024/10/03 11:01
今季6度目の表彰台を獲得したインドネシアGPでの小椋の走り
「乗っているバイクは、1000ccのストックですけどね。いいトレーニングになったし、実際に過去2年、もてぎのレースでは、こうしたトレーニングの成果が出ている」
トレーニングの成果をそう語った小椋は、そもそもシーズン後半戦のタイトル争いを視野にスケジュールを組んだ。それがここに来て大きな意味を持つことになった。
来季の小椋はアプリリアからのMotoGPクラス参戦が決まっている。Moto2クラスで最後となる日本GPは、過去の実績と環境を変えてのトレーニングという要素を加えれば、今季もっともアドバンテージのある大会だといえる。今季4勝目と今季7回目の表彰台獲得の可能性は高く、そうなれば念願のタイトル獲得にさらに大きく前進することは間違いない。
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先週のインドネシアGPで2位でフィニッシュしたとき、小椋は「来週の日本GPの目標は?」という質問に「もてぎで聞いてください」と答えたが、地元日本GPでの取材攻勢にどう答えるのだろうか? 何事も「やってみないとわからないがベストを尽くす」というのが小椋の信条であり、戦いを終えたときに小椋の笑顔が見たいと思うばかりである。
日本GPを戦う6人の日本人ライダー
日本GPには小椋を含め6人の日本人選手が参戦する。特に注目したいのはMoto3クラスだ。
もっとも期待されるのは、今季2回の表彰台に立ち総合11位につけるホンダチームアジアの古里太陽。今季は予選ではPPを含む3回のフロントローを獲得する速さを見せてきた。この数戦は特に調子を上げて速さを見せているが、転倒などでなかなか結果を出せていない。
「もてぎは決して得意なコースではない」と語るが、今年はあらゆるサーキットでも驚くような速さを見せているだけに、ホームGPでのベストリザルトとなる初優勝に期待が膨らむ。
今季のイタリアGPで初表彰台3位を獲得して総合10位につける山中琉聖、Moto3クラス最年長、27歳の鈴木竜生も母国GPで初めての表彰台獲得を目指す。
また、昨季のMoto3クラスで総合2位となり今季Moto2クラスにスイッチした佐々木歩夢、レギュラーライダーとして最後の日本GPを迎える中上貴晶もそれぞれ母国GPに闘志を燃やしている。
常にアウェーで戦う3クラス6人の日本人選手が、年に一度の日本のレースファンの声援の中でどんな走りを見せてくれるか。大会後には日本人選手たちの最高の走りをこのコラムで届けたい。