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[雌伏の時を経て]今井達也(作新学院)「古豪復活のノーサイン野球」
posted2024/08/15 09:01
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph by
Katsuro Okazawa / Yuki Suenaga
2年夏はベンチ外だったがわずか1年で優勝投手へと上り詰めた。飛躍を続けるエースの原点に迫る。
2016年夏、エース今井達也を擁する作新学院を優勝候補に推した人は少なかった。
「1学年上の代が優勝候補と期待されていて、僕らの代は甲子園に辿り着けばいいくらいの感じだったんです」
早川隆久(楽天)の木更津総合や寺島成輝(元ヤクルト)の履正社、藤平尚真(楽天)の横浜、高橋昂也(広島)の花咲徳栄などの前評判が高く、今井は彼らに「こういう人たちがプロに行くんだろうな」という視線を向けていた。
そんなチームの可能性を「今井次第で上まで行ける」と信じていたのが、就任して10年目の指揮官・小針崇宏だった。