プレミアリーグを7シーズン全試合独占配信！ U-NEXTトップが語るスポーツ配信戦略「いろいろチャレンジする姿勢を大切にどんどん進化したい」

――U-NEXTはプレミアリーグと2024-25シーズンから7年間にも及ぶパートナーシップ契約を結びました。リーグ戦全380試合を独占ライブ配信するとともにFAカップも独占配信となります。堤天心社長には、まず長期契約に至った意図からお伺いできればと思います。

「魅力あるコンテンツである欧州サッカーのなかでも人気、実力、勢いにおいてプレミアが世界最高峰のプロサッカーリーグだと言えます。今回ご縁あって独占という形になるのであれば、長期でコミットして日本市場にプレミアリーグの魅力をきちっと伝えていくパートナーとしてやっていきたい、と。その思いから比較的長い契約期間をU-NEXTとして判断したという次第です」

――ホテル、商業施設、スポーツバーなどにも積極的に配信展開していく方針が打ち出されています。

「スポーツライブは自宅でゆっくりと観るコンシューマーのみならず、施設などに仲間で集まって盛り上がる、または知らない人ともつながることを楽しむ方もいらっしゃいます。欧州に行けばサポーター、サッカーファンがパブなどに集まる光景は普通であっても、日本の場合はまだ一般的ではありませんよね。

　我々のグループには店舗や施設向けのDX化を推進する株式会社USEN、ホテル向けの株式会社アルメックスがあり、かつ、顧客アセット、サポートのインフラなどを含めて全国規模でしっかりとカバーできているのはグループの唯一無二の強みとも言えます。日本に（そのような観戦文化を）浸透させていくなら2、3年のショートタームではなく、中長期であればあるほどグループを挙げて取り組めますから、プレミアリーグに対して我々がパートナーだからこそ生み出せる付加価値にコミットしていければいい。プレミアからは期待の表れで7年という期間になっていると我々なりに解釈をしています。プレミア人気をこの日本で伸ばしていくために、いろんな切り口でやっていきたいと考えています」

1977年9月15日生、東京都出身。大学卒業後（株）リクルートを経て、'06年（株）USENに入社。SVOD（サブスクリプション・ビデオ・オン・デマンド）サービスの立ち上げを担う。分離独立した'10年以降は一貫して（株）U-NEXTを事業本部長として率い、'17年に代表取締役社長に就任　©Kiichi Matsumoto

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――世界最高峰と称されるプレミアリーグを独占配信するというインパクトは相当にあるように感じます。どのような効果があると考えますか。

「もちろん有料会員数を伸ばしていく起爆剤になることも期待しています。ただそれ以上にU-NEXTのブランドそのものを引き上げる取り組みになるんじゃないか、と。毎週欠かさず観る人、たまにダイジェストで観る人、日本人選手が活躍したからと時折話題にする人……いろんな層に分かれていてもプレミアリーグに対する認知は相当に広いと捉えています。U-NEXTで独占配信をやっているんだと多くの方に認識してもらえるだけで、我々のサービスに対する信頼や、ブランドの底上げに結びついていく。ひいては将来のポテンシャルユーザーの拡大につなげていきたいという思いがあります」

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