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まさかの電撃休養「松井ライオンズ」とは何だったのか? “シーズン100敗ペース”低迷を招いた「新外国人問題」「現場とフロントのズレ」
text by
中島大輔Daisuke Nakajima
photograph byNanae Suzuki
posted2024/06/05 11:01
スター選手が満を持して指揮官となったが、青年監督として思わぬ辛酸を嘗める経験となった
「もうNPBで経験がない外国人バッターは獲れないよ。あまりにもギャンブル性が強くて……」
某球団幹部が今季開幕前、そう漏らした。たとえメジャーリーグや3Aで成績を残しても、日米でストライクゾーンが大きく違うため、過去の実績やデータから予測を立てにくいというのだ。
不発の新外国人2人
実際に今季、阪神、DeNA、ヤクルト、ロッテ、ソフトバンク、楽天の6球団はNPB経験を持たない新外国人打者を支配下で獲得していない。
対して西武は、昨季127試合で打率.259、15本塁打のデビッド・マキノン(現在は韓国のサムスンに所属)と契約更新に至らず、元メジャーリーガーのヘスス・アギラーとフランチー・コルデロを獲得した。
だが、いずれも不本意な成績に低迷している(成績は6月2日時点)。
アギラー:30試合、打率.204、2本塁打、10打点、OPS.575
コルデロ:20試合、打率.141、1本塁打、4打点、OPS.383
特に前評判が高かったのがアギラーだ。2018年にはメジャーリーグで35本塁打を放ってオールスターにも出場し、今季開幕前のオープン戦を見た解説者からはシュアなバッティングを評価する声が多かった。
今のままでは、相手の攻め方が変わらんよ
だが蓋を開けてみれば、早いカウントではストライクの球を打ちにいかず、後手に回って凡打を重ねる。そうしたアプローチに西武の打撃コーチは不満をこぼした一方、球団はアギラーの傾向を知った上で獲得を決めたという。5月5日のソフトバンク戦後、平石洋介ヘッド兼打撃戦略コーチはこう話した。