酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
筒香嘉智32歳「アメリカで苦闘→いきなり逆転3ラン」の衝撃…青木宣親、黒田博樹ら日本人メジャーリーガー“NPB復帰戦”と比べてもド派手
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byJIJI PRESS
posted2024/05/09 17:03
ハマスタ復帰戦で文字通りヒーローとなった筒香嘉智。日本人メジャーリーガーのNPB復帰戦成績と比べてみると?
開幕4戦目の阪神戦の9回に登板、赤星憲広を中飛、キンケードを遊ゴロ、金本知憲を右飛とわずか9球で打ち取り1999年以来5年ぶりに日本球界でセーブを挙げる。この年19セーブを挙げたが、翌年限りで引退した。
★高津臣吾(ヤクルト) 2006年4月1日 神宮球場 阪神戦
ヤクルトの絶対的なクローザーとして4度の最多セーブを記録。FA権を行使して2004年、ホワイトソックスに移籍。当初は中継ぎだったが、6月からクローザーになり19セーブ。しかし2005年は不振となりシーズン中にメッツに移籍するもオフに退団し、2006年に復帰。
開幕2戦目の阪神戦、3対3の同点の9回、高井雄平が四球を出して降板したあとにマウンドに上がり、わずか2球でアンディ・シーツを三ゴロ併殺に仕留める。裏にヤクルトがサヨナラ勝ちしたので高津に勝ち星が転がり込んだ。この年13セーブ。しかし翌年限りで退団し。韓国プロ野球(KBO)、米マイナー、台湾プロ野球(CPBL)、独立リーグ新潟などを経て指導者となり、今はヤクルトの監督。
井口、松井稼、岩村は日本復帰→監督や社長に
★井口資仁(ロッテ) 2009年4月3日 千葉マリンスタジアム 西武戦
ダイエーの俊足強打の内野手として盗塁王2回、ベストナイン3回、2004年オフに自由契約となりホワイトソックスに入団。攻守に活躍する。フィリーズ、パドレス、フィリーズと移籍して2009年にロッテに復帰。
開幕の西武戦に4番二塁でスタメン出場。3回、二死一・二塁で涌井秀章から左翼線に2点二塁打。以後、外様ながらロッテ野手のリーダー的存在になる。ダイエーでは8年860安打、ロッテでは9年900安打を記録。引退後はロッテの監督となり、2022年まで采配を振るった。
★松井稼頭央、岩村明憲(ともに楽天) 2011年4月12日 QVCマリンフィールド ロッテ戦
西武でリードオフマン、中軸打者として活躍した松井は、2004年海外FA権を行使してメッツに入団。規定打席に達したのは2年だけだが、ロッキーズ、アストロズと3球団でプレーし、通算615安打。2010年オフに楽天に入団が決まった。
ヤクルトの中軸打者として活躍した岩村は2007年ポスティングシステムでタンパベイ・デビルレイズに移籍。若い選手が多い新興球団で、チームリーダーとして活躍。しかし2010年にパイレーツに移籍したころから打撃不振に陥りアスレチックスを経て2011年に楽天に入団する。