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井上尚弥を“最も苦しめた男”カルデナス「お金がなくて2年前までUberEatsの配達員だった…」29歳の壮絶ボクシング人生、井上尚弥から奪った“衝撃ダウン”

posted2025/05/05 17:14

 
井上尚弥を“最も苦しめた男”カルデナス「お金がなくて2年前までUberEatsの配達員だった…」29歳の壮絶ボクシング人生、井上尚弥から奪った“衝撃ダウン”<Number Web> photograph by Steve Marcus/Getty Images

井上尚弥にTKO負けを喫したが、2ラウンド目でダウンを奪うなど下馬評を覆す善戦を見せたラモン・カルデナス。まさに人生を変える試合となった

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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Steve Marcus/Getty Images

 現地時間4日、ラスベガスのTモバイル・アリーナで世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)に挑んだラモン・カルデナス(米国/29歳)。モンスターを前に8回45秒TKO負けを喫したが、2ラウンド目でダウンを奪うなど戦前の予想を大きく裏切る善戦をみせた。決戦前に自身のボクシング人生を振り返っていたインタビューの一部を編集して特別に公開する。【NumberWebインタビュー:初出2025年5月1日】

無名の存在だったメキシコ系アメリカ人

――あなたの生い立ちについて少し話してもらえますか?

ラモン・カルデナス(以下、RC) テキサス州サンアントニオで生まれ育った。家族はみんなメキシコのモンテレイ出身で、私はメキシコ系アメリカ人だ。父親は今ではサンアントニオに住んでいる。私はまだ結婚はしていない。

――ボクシングを始めた経緯は?

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RC 「ジムに行ったらすぐにボクシングと恋に落ちた」とか、そんな逸話があるわけじゃない(笑)。兄がジムに通っていて、その真似をしてみたけど、最初はあまり好きじゃなかった。当時はサッカーをやっていて、そちらの方が得意だった。そんなある日、コーチにワンツーの打ち方を教えてもらったら、とても上手く打てた。それが嬉しくて、その後はひたすらトレーニングを続けた。しばらくして、「これで生計を立てられる。ボクシングで世界チャンピオンになるんだ」と感じるようになった。

――アマチュアでも106戦を戦ったということですが、五輪出場などの飛び抜けた実績がないためにしばらくは無名の存在に甘んじました。

RC だからさまざまなウェイトで戦ってきたよ。プロキャリアを始めた頃は、試合が組めるならどの階級の誰とでも戦った。122パウンドのスーパーバンタム級が常に適正体重ではあったが、その階級で試合ができるとは限らなかった。128パウンドで試合ができるなら受けるし、最高で133〜134パウンドの選手と戦ったこともある。著名なマネージャーがついていたわけではなく、父親がマネージャーだったから、選り好みはできなかった。私の戦績を見てもらえればわかる通り、15勝0敗、22勝2敗、20勝0敗といった注目の選手たちのBサイドとして戦ってきた。今の私が得たチャンスは、単に与えられたわけではなく、そういった相手に勝つことで勝ち取ったものなんだ。

――実際にあなたの戦歴を見ると、126パウンドのフェザー級を超える体重で戦った試合は6戦もあります。なかなか注目されず生活は厳しかったのでは?

【次ページ】 「2年前までLyftの運転手やUberEatsの配達を…」

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#井上尚弥

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