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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「ウラワの熱さは良くも悪くも…」日本通ブラジル人記者が語る“Jサポはやさしい説”「カシマはジーコ像、ベガルタは聖闘士星矢も最高だ」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byTiago bontempo
posted2024/04/12 11:02
4月3日、ベガルタ仙台vs愛媛FCを観戦したチアゴ記者。昨季限りで引退したクラブレジェンドである梁勇基とも写真に収まった
「この騒動については、僕も浦和のファン数人に意見を聞いた。『あれは当該サポーターがやり過ぎ』、『ルールに則って行動するべきだ』という意見がほとんどだった」
――南米では、サポーターが問題を起こすのは日常茶飯事。ブラジルやアルゼンチンでは、スタジアム内外で双方のサポーターが衝突して死傷者が出ることがあります。
「残念ながら、それが現実だ。ブラジルでは、大衆クラブであるコリンチャンスのサポーターが多くのトラブルを起こす。浦和とコリンチャンスのサポーター・ファンは、良くも悪くも似ているね」
日本人は、ブラジル人より怒りの沸点が高いのかな(笑)
――またブラジルでは、試合前、サポーターもファンも対戦相手のチーム、審判団がピッチへ入ってくるとブーイングを飛ばしてプレッシャーをかけるのが普通です。
「日本のほとんどのクラブのサポーターとファンは、そんな下品なことはしないね。強いて言えば程度だけど……浦和、鹿島、そして仙台のサポーターやファンの一部は、相手チームが攻めているときにブーイングすることがあったかな」
――なるほど。それから、これは世界でもかなり珍しいと思うのですが、日本では試合後、チームが勝っても負けてもサポーター、ファンの前へ行って挨拶をします。これはブラジルでは大事な大会で優勝したとき以外はまず見ない儀式ですね。
「勝ったときはともかく、負けた試合でそれをやると間違いなく大変な罵声を浴びるからね(笑)。でも、日本では試合に負けても、ほとんどの場合、サポーターとファンは選手の健闘を称えて拍手をする。日本人は、ブラジル人よりずっと忍耐強い。怒りの沸点が高いのかな(笑)」
――ただし、ブラジルでは大事な試合で負けてサポーター、ファンから散々罵声を浴びたチームや選手が奮起して、以後の試合で見違えるようなプレーをすることがしばしばあります。
「選手はみんなプロなんだから、勝っても負けても頭を撫でてあげるのがいいとは限らない。やさしい日本と厳しいブラジルの中間くらいがちょうどいいんじゃないかな(笑)」
カシマとベガルタも熱心…やさしいのが日本的だよね
――他に気になった応援をするサポーター・ファンはありましたか?