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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
来日ブラジル人記者、驚く「平日昼に!浦和サポはブラジル人以上だ」日本人が知らない“J1~J5探訪”の本音「レベルは…世界もそうだけど」
posted2024/04/12 11:01
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Tiago bontempo
日本のアニメや漫画を見て育ち、日本文化全般に強い興味を覚えて日本語を学び、大学でジャーナリズムを専攻してスポーツライターとなり、10年以上前から日本のフットボールに関する記事を母国ブラジルの主要メディアに発信してきたチアゴ・ボンテンポ記者(38)が、3月中旬から6月中旬までの予定で日本に長期滞在している。
「日本各地を訪れ、できるだけ多くの試合を見て、日本の多種様々な文化も堪能したい」と意気込んでおり、最初の約3週間の滞在で観戦した試合が実に11(1.9日に1試合の割合だ)。しかも、そのカテゴリーは日本代表からJ1、J2、J3、WEリーグ(女子)、さらには社会人リーグにまで及んだというのだから、驚くほかない。さらに今後、関西では大学リーグの試合も観戦する予定だそうだ。
そのチアゴ記者に、まずは印象に残った試合、選手、出来事などについて聞いた。
そもそも、なんでこんなに日本愛が深いの?
――そもそも、なぜこの時期に長期滞在を計画したのですか?
「最大の理由は、3月21日にコクリツ(国立競技場)で2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の日本対北朝鮮があるから。コクリツは、ブラジルならリオのマラカナン・スタジアムに相当する日本のフットボールの聖地。これまで、サムライブルーの試合は2013年のコンフェデレーションズカップ、2014年のW杯、2019年のコパ・アメリカ(いずれもブラジル開催)で見ていた。でも日本国内、それもコクリツで見る試合は特別だからね」
――今回が2度目の来日だそうですね。
「2019年、JICA(国際協力機構)の短期留学生試験に応募して合格し、7月から8月にかけて40日間、日本に滞在した。横浜で日本文化の研修を受け、ワークショップに参加し、日本各地を旅行して、夏祭りなどの様々な行事を体験した。そして、毎週の休みにはほぼ必ずフットボールの試合を観戦した。そのとき、『長年の夢が叶って、人生で最も素晴らしい体験をした。でも、必ずまたここへ戻ってくる』と自分に誓った。そして、今、自分へのその約束を果たしているんだ」
“ケマリ”も見に行くんだよ。とても幸運だ
――フットボールの試合のみならず、今月14日、京都の白峯神宮で行なわれる「蹴鞠奉納」の儀式も見学するそうですね。