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マリオ・ザガロがもたらしたカナリア色のエゴの共存。
posted2024/02/03 09:00
'98年W杯はロナウドを擁して準優勝。監督やコーチとして関わった時期のブラジル代表の成績は110勝11敗33分
text by

藤島大Dai Fujishima
photograph by
AFLO
素行のよろしくない猛者の集う学校にひそむ物理の秀才。敵には回したくない。進学校のまれなる不良。これもこわい。
どちらも長じたら球技の監督に向いている。12年間のわがラグビーのコーチ経験が導く確信だ。
新年5日。マリオ・ザガロが亡くなった。享年92。ブラジルのサッカー界において実質の数字をもって名を刻む。選手で2度(1958年、'62年)、監督および監督の参謀役でいっぺんずつ('70年、'94年)ワールドカップを制した。
ひらめき。自由。遊戯性。フチボウ・アルチ(芸術フットボール)の土地に生を享け、栄えある代表となって、なお、そうした文化の奴隷にはならなかった。
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