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実は大健闘「ルメール騎乗の日本馬スルーセブンシーズ4着」を目の前で見た「主な勝ち鞍はGIIIだけど…世界を驚かせた!」
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![大川慎太郎](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
大川慎太郎Shintaro Okawa
photograph byJIJI PRESS
posted2023/10/08 17:01
![実は大健闘「ルメール騎乗の日本馬スルーセブンシーズ4着」を目の前で見た「主な勝ち鞍はGIIIだけど…世界を驚かせた!」<Number Web> photograph by JIJI PRESS](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/c/0/700/img_c06198316422cf5b6c965b421d8f7c8a94452.jpg)
凱旋門賞4着と大健闘したクリストフ・ルメール騎乗のスルーセブンシーズ
コンサートホールの席に着いても、演奏が始まっても、頭はスルーセブンシーズのことで占められていた。なぜ日本馬が勝てないのか。私には重すぎる問題であるが、考えざるをえなかった。もちろんわからない。わかるはずがない。
450キロほどの体躯で夢を見せてくれた
死者を弔うレクイエムが進むにつれて、凱旋門賞に挑戦した日本の名馬たちのことが頭をよぎった。2着という最高の成績を叩き出したエルコンドルパサーも、失格となったディープインパクトもすでにこの世にはいない。スルーセブンシーズもこのあとは日本で走り、繁殖に上がり、子を産み育て、そしていつかは……。いや、私だってそうなのだ。
あらゆるものは消えていく。だからこそ眼前のすべてに一生懸命になるのだ。健やかに前向きに全力で取り組むのだ。まだ見ぬ世界に挑むのだ。それが次の世代に繋げていくことであり、今を生きる我々の使命なのだ。
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スルーセブンシーズはそのことを全世界に示した。450キロほどの小柄な体躯で。
<第1回から続く>
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