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「オオタニは“神タニ”だ!」韓国人は大谷翔平をどう見たか? WBC優勝後の韓国言及に「器が違う」韓国人記者も驚いた神対応
posted2023/03/28 06:00
text by
崔碩栄Che Sukyoung
photograph by
Naoya Sanuki
「ゴッドタニ(God+tani:神タニ)」。韓国インターネットの野球関連コミュニティで使われている大谷のニックネームだ。その他にも「キングタニ(King tani)」、「お坊っちゃん」と呼ばれることもある。GodとKingは文字通り「頂上」にいる存在であることを、そしてお坊ちゃんというのは「育ちが良く皆に愛される存在」というイメージを表現した愛称だ。
韓国人にとっての大谷とイチローの違い
2021年MLBのアメリカン・リーグ(AL)でMVPを獲得し、今回のWBCでMVPを獲得した大谷。彼が選手として「トップ」レベルにあることは、野球ファンなら誰しもが認めているところだ。彼の二刀流としての成功は「漫画の主人公」のようだ。すなわち想像の中だけに存在しているような選手だと、韓国の野球ファンからも特別な存在として注目されている。
しかし、大谷の「成績」より韓国人が驚いているのは大谷の「人間」としての側面だ。日本のスーパースターとして韓国でも名前がよく知られているイチローの場合は成績、そして選手としては文句のつけようがない「レジェンド」だが、大谷とは違い「孤高の求道者」、カリスマ性が強く「近寄りがたい存在」というイメージが強い。
対照的だった韓国選手のファン対応
一方、大谷はグラウンドやダッグアウトに落ちたゴミを拾う姿や、プロ選手らしからぬと言っていいほどに質素で素朴な生活を送り、謙虚で周りの人への配慮を欠かさず、いつも笑顔で選手とファンに接するといった逸話が韓国でもよく知られていて、好感を持たれている。このようなスタイルのプロ野球選手は、韓国の野球ファンには極めて珍しい存在だ。