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異例の処分「柔道で減量失敗→代表はく奪」は“厳しすぎる”のか? 選手の“自己責任”だけが問題ではない背景「痙攣、生理不順などのトラブルも」
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byJIJI PRESS
posted2023/03/02 11:01
減量失敗→代表はく奪の日本初の事例となり注目を集めた増山香補
けいれん、生理不順…過度な減量が起こす“トラブル”
減量にはさまざまな問題がつきまとう。首尾よく階級内に落とせたとしても、無理があれば試合でのパフォーマンスに影響する。2004年アテネ五輪銀メダリストの泉浩は2008年北京五輪にも出場したが、試合中に足にけいれんを起こすなどして2回戦で敗退した。「言い訳はしたくないです」と語らなかったが、斎藤仁監督らは「減量の失敗」だと明かしている。
また女性であれば、減量の度合いによっては生理が止まるなどの影響ももたらすことも知られている。
ときに、減量の成功が目的と化しているのではないかと見受けられるケースもあった。それも減量の過酷さを示しているが、本来の力を出せない状態に陥れば意味がない。
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今日では管理栄養士を置くなどのサポート体制があるナショナルチームが多いだろう。最終的には、どの階級で戦うべきか、どう体重をコントロールするべきかは選手の責任ではある。それでもときに孤独にもなりがちな中、どうサポートするか、アドバイスするかもまた大きなテーマだ。
代表をはく奪された増山の今後は?
増山は強化指定から外れ、世界選手権の代表をはく奪され、パリ五輪もまた容易な道ではなくなったが、道がまったく閉ざされたわけではない。
鈴木監督は「強化選手を外れますが、しっかりと支えていこうと思います。また強化選手に入れる道筋もあるので、そういったところを含めて話をしていきたいです」と語っている。
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