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将棋PRESSBACK NUMBER
藤井聡太竜王「12敗」の研究(昨年度も驚きの勝率0.813)…では“4強”相手の勝率は? そもそも四段昇段の平均年齢が22歳なのに…
text by
君島俊介Shunsuke Kimishima
photograph byKYODO
posted2022/04/21 11:04
史上最年少で五冠を達成した藤井聡太竜王
20年に王位と棋聖を獲得した藤井は、すでに多くの実績を積み上げてきた。満を持してのタイトル獲得で、「2年目のジンクス」のようなこともなく、21年度も快進撃を続けた。とはいえ、10代で八大タイトルの過半数を占めたのは驚嘆するほかない。棋士デビューから5年4カ月、初タイトルから1年6カ月での五冠王はいずれも最速記録でもある。藤井はあっという間に棋界の勢力図を塗り替えたわけだ。
タイトル経験者は藤井で45人目。このうち10代でタイトル獲得した棋士は、藤井のほかに羽生善治九段(竜王1期)と屋敷伸之九段(棋聖2期)のみだ。藤井は7月19日の誕生日で20歳を迎えるまでに叡王戦と棋聖戦の防衛戦が決着して、10代でのタイトル獲得記録を通算9期に伸ばす可能性がある。
そもそも、10代で棋士になることが難しい。加藤一二三九段以降の棋士を調べると、四段昇段の平均年齢は約22歳である。19歳で棋士になれば、かなり早いほうなのだ。それが藤井は五冠王……。すでに並外れた強さを持ちながら、藤井は棋力向上に努め続けている。どこまで突き抜けるのか。22年度の活躍も目が離せない。
<羽生編へ続く>
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このコラムは、文春将棋ムック『読む将棋2022』に掲載されています。
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