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《ラグビー》“親分”の負傷、集団感染、HCの場外乱闘? トラブル続きのライオンズ南ア遠征、最後は“デジャブ”で決着 

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竹鼻智

竹鼻智Satoshi Takehana

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posted2021/08/15 17:00

《ラグビー》“親分”の負傷、集団感染、HCの場外乱闘? トラブル続きのライオンズ南ア遠征、最後は“デジャブ”で決着<Number Web> photograph by Getty Images

南アフリカとの三番勝負に負け越したブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ

 この初戦前後、さらに注目度を高める“場外乱闘”があったことも忘れてはならない。

 南アフリカのラシー・エラスムス前監督とライオンズのウォーレン・ガットランド監督の、メディアを介したバトルだった。

 テストマッチ初戦の前週、ガットランド監督はこの試合のTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャルというビデオ判定を行う審判)に南アフリカ人がアサインされたことに対する不満を記者会見でブチまけた。テストマッチと認定される試合の審判はワールドラグビーによりアサインされるが、「コロナ関連の交通規制」により、予定されていたニュージーランド人のTMOが南アフリカへ渡航することができなくなった。そこで開催国である南アフリカからTMOを手配するという策をとったが、ガットランド監督は「何で中立国出身のTMOをバックアップとして用意していなかったのだ」と激怒。

 皮肉にも、TMOによる微妙な判定の助けもあって初戦をものにしたライオンズだったが、そこに黙っていなかったのがエラスムス氏だった。

 2019年W杯優勝監督で、現在は南アフリカラグビー協会でダイレクター・オブ・ラグビーという管理職に就いている。そんなエラスムス氏は、レフリングに対する不満を爆発。この試合のレフリングを1時間に渡る分析ビデオで徹底的に批判し、自身のTwitterアカウントで世界へ公開した。当然、その後にワールドラグビーから事情聴取を受けることになったが、エラスムス氏はそうなることを分かった上で審判団にも心理戦を仕掛けたのかもしれない。

 ちなみに、代表監督でもなくコーチでもないエラスムス氏はライオンズとの3連戦ではウォーター・ボーイとして参加。試合中に飲み水を渡す役割を大義名分に、選手たちに様々な言葉をかけているシーンは現地映像のカメラにもよく抜かれていた。

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