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「思っていた以上に酷い」バルサの“財政事情” 年俸50%減のメッシと再契約の裏で非情な人員整理が加速、グリーズマンも? 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2021/07/20 17:01

「思っていた以上に酷い」バルサの“財政事情” 年俸50%減のメッシと再契約の裏で非情な人員整理が加速、グリーズマンも?<Number Web> photograph by Getty Images

メッシと再契約を結んだバルセロナだが、財政事情は厳しく、今夏は多くの選手を手放すこととなりそうだ

 ただ、バルサには解決しなければならない問題があった。リーガ版ファイナンシャル・フェアプレーとも言える「チームコスト制限」のことである。

 5月の終わり、クラブの真の状態を確かめるべく命じた会計監査が進むなか、ラポルタ会長はチームコストがクラブの収入の110%に達していることを明らかにした。

 ここ2シーズンの収支バランスが崩れたことに関して、先月『ラ・バングアルディア』紙に掲載された会長就任100日後のインタビューでは、クラブの容体について次のように答えている。

「かなり悪いと思ってはいたが、思っていた以上に酷い」

「解約金を払うので好きなクラブヘ移ってくれ」

 チームコストには、トップチームに限らず労働契約を結んでいる選手・スタッフの給与、獲得費用、各種手当・経費のすべてが含まれる。その上限をリーガは予算や収支と債務返済額を基にクラブ毎に定め、超えたクラブには新戦力の登録に厳しい制限を課している。

 すなわち、強いチーム作りのために獲ったアグエロやエリク・ガルシア、エメルソン、デパイを、バルサはリーガに登録できないかもしれないのだ。

 そればかりか、6月中に契約延長に至らなかったことにより、メッシ自身も彼らと同じ状況に置かれる可能性が生じていた。チームコストが上限を超えても、すでに登録された選手に影響はないけれど、メッシはもはやバルサの選手ではない。

 リーガが契約延長と解釈してくれたらいいが、新加入と判断されたら……。

 残された道は2つ。収入を増やすか、チームコストを減らすか。

 アトレティコ・マドリーやセビージャのように株式会社化されていれば増資という手もあるが、バルサはソシオをオーナーとするスポーツクラブである。

 となると、所属選手たちの年俸を減額しつつ、市場価値が高い選手や必要性の低い選手を放出してコストを下げるしかない。

【次ページ】 バルサの次の仕事はグリーズマンを移籍させること

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