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大谷翔平のホームラン量産、これまでと何が違う? 数字から浮かぶ「2つの超才能」+イチロー並みのバントヒット率
posted2021/06/21 17:01
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
USA TODAY Sports/REUTERS/AFLO
筆者は永年、MLBの公式サイトを見るのが日課になっているが、今年は大谷翔平がトップ画面に出る回数が本当に多い。
イチローがMLBに渡った2001年や、MLB記録である262安打をマークした2004年もトップ画面で何回か見た覚えはあるが、今年の大谷翔平はホームランが出るたびに、大谷の画像や動画が出る。
外国から多くの選手を受け入れているMLBでは、日本人選手だからといって注目されることはない。活躍すれば扱いが大きくなるし、そうでなければ目立たなくなる。しかし今年の大谷翔平は「活躍することをファンが期待しはじめている」のではないかと思う。だからホームランが出ると「そら出た!」とばかりに取り上げる。
もちろん6月20日(現地時間)の時点で3試合連続本塁打で、両リーグトップタイの23本塁打だから注目されて当然だが、二刀流という前代未聞のポジションに加えて、大谷翔平のホームランは飛距離があって爽快感がある。若くてイメージもさわやかだし、見ていて楽しい。そういう意味で大谷は本当にMLBのスターになったと思う。
今季の打者・大谷翔平は何が違うのか? いろんな数字で見ていきたい。
フライ性とライナー性の本塁打を分類してみる
今季の大谷は、打撃フォームが変わったと言われる。これまではレベルスイングだったが、アッパースイングに変わったと指摘されている。
2021年6月20日まで、大谷は4シーズンで通算70本の本塁打を打っている。これをフライ性の打球と、ライナー性の打球に分けると以下の通り。
2018年 フライ性21本 ライナー性1本
2019年 フライ性14本 ライナー性4本
2020年 フライ性3本 ライナー性4本
2021年 フライ性21本 ライナー性2本