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久々の対面取材に秋山翔吾とダルビッシュ有は何を語った? 「元通りを目指す」MLBで見た“新たな問題”〈現地レポート〉
posted2021/06/22 06:00
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
Getty Images
メジャーリーグの取材現場は、この数カ月で劇的に変わった。
開幕当初はズームによるオンライン会見だけだったのが、数週間経った頃にはそれと並行する形で(球場にもよるが)試合前の観客席に降りて、ソーシャル・ディスタンスを保ちながらの取材が許された。
次に(これも球場によってだが)ネットを挟んでの記者と選手との対話が許されるようになった。
秋山「(大谷や有原の活躍を)ウズウズしながら見ています」
秋山翔吾外野手がプレーするレッズの地元シンシナティも同じだった。対人取材はある意味、日本式のぶら下がり取材に近いので、選手についての知識を積み上げる絶好のチャンスになる。秋山は当時、オープン戦で傷めた左太腿のリハビリ中で、傘下のマイナーでの練習試合や(いつもより少し遅い5月上旬の)公式戦に出場する過程にあったので、その状態を知るには「百聞は一見に如かず」だった。
「(大谷翔平や有原航平の活躍を)ウズウズしながら見ています。打撃練習とか動きが分かっている時に力を入れるのはもう大丈夫。守備とか走塁で頑張った時にどうなるかでしょうね」(4月下旬・本拠地球場でのリハビリ後)
「100%回復してなければ実戦には出ていない。あとは強くしていくだけ」(同25日の傘下のマイナー3Aルイビルの練習試合に出場した翌日)
「(大リーグに)呼ばれてもできるんじゃないかなと思っている。気持ちとしてはずっと燃えている」(同29日のマイナー練習試合に出場した後)
「9回を久しぶりに守って、最後まで集中してやれたっていうことはまた一歩前進したことになる」(5月4日のマイナー開幕戦に先発出場後)
5月7日にメジャー復帰が決まった後は、シンシナティだけではなく、ロッキーズの地元デンバー@コロラド州、ナショナルズの地元ワシントンD.C.でも観客席に降りての対人取材が可能だと分かった。若い世代にもワクチン接種がどんどん広がり、それに伴って地元球場の収容人員の人数制限も20%から40%、60%と段階的に緩和されていったので、「取材制限も少しは緩めていいんじゃないの?」という感じだったのかもしれない。
ダルビッシュ「痩せた、痩せたって言われるんだけど」
そんな中、パドレスがカブスの本拠地リグリーフィールドにやって来た(5月31日からの3連戦)。ダルビッシュ有投手の登板予定はなかったが、フェンス越しに挨拶をする。キャンプで見た時よりも逞しく見えたので、それをそのまま口にすると、こんな答えが返ってきた。