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セルヒオ・ラモスは自分勝手な金の亡者? “代表184試合”に執着疑惑→ケガでクラシコ欠場濃厚【マドリー退団説も】
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横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2021/04/10 11:02
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スペイン代表の重鎮であり続けるセルヒオ・ラモスだが、ケチがつく負傷離脱だ
勝利は実質確定なのに4分だけ出場のナゾ
「事前に話し合い『前半だけ』と決めていたからであって、彼のコンディションは完璧」と代表監督のルイス・エンリケは釈明したが、S・ラモスが本調子でなかったのは明白であり、R・マドリーのOBでもあるアナリストのアルバロ・ベニートはこう評している。
「膝のせいかわからないが100%じゃない。あらゆるプレーに全力を出すのが彼なのに、力を加減しているように見えた」
その後、3月28日のジョージア戦には出場しなかったが、31日のコソボ戦は86分からピッチに立った。スコアは3-1で、スペインの勝利は実質確定していた。
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試合後は控え組と一緒にピッチに残り、トレーナーの下で身体を動かした。そんななか負ったのが、冒頭のケガだった。
マドリディスタが納得するわけがない
納得がいかないのはR・マドリーのサポーターである。
今季の結末を左右する大事な時期に差し掛かっているのに、S・ラモスはなぜ万全とは言えない体調でL・エンリケの招集に応じたのか。
中途半端に試合に出て活躍もせず、試合が終わった後に負傷だなんて、代表にとってもクラブにとっても良いことなしだったではないか――。
疑われているのは、S・ラモスの個人記録への執着だ。
ギリシャ戦とコソボ戦に出たことで、彼の代表キャップは世界歴代3位の180となった。現役で競り合っているクウェート代表FWバデル・アルムタワは先月末に数字を181試合に伸ばしたが、エジプトのアフメド・ハサンが持つ世界記録184まであと4試合である。
L・エンリケの不自然な起用法も、そんなS・ラモスの希望に応えた形であったとすれば腑に落ちる。
S・ラモスとR・マドリーの契約は、今年の6月末で切れる。両者はしばらく前から延長交渉を続けているが、現在の手取り1200万ユーロ(約15億7000万円)の10%減での1年延長を最終オファーとしているクラブを見限り移籍を決意していると、一部のメディアは報じている。
それが本当ならば、S・ラモスは近々退団を発表するだろう。そのときにR・マドリーの今季の無冠が決まっていたら、「チームより自分を優先し、金を求めて他所へ行く亡者」というレッテルを貼りつけるサポーターが現れるかもしれない。
まことタイミングの悪いケガである。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。
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