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「手堅すぎる、交代が遅い」と言われ続けた森保ジャパン 大勝した2連戦の裏に見えた“明確な変化”とは?
posted2021/03/31 15:45
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14-0で大勝したモンゴル戦。2ケタ得点は97年6月のマカオ戦以来で、1試合14点は歴代2位である
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戸塚啓Kei Totsuka
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JMPA
記録ずくめの大勝だった。
日本代表にとって1年4カ月ぶりとなるカタールW杯アジア2次予選が、3月30日に行なわれた。対戦相手のモンゴルとは、19年10月にホームゲームを消化している。本来なら日本がアウェイへ乗り込むはずだが、モンゴル国内での新型コロナウイルスの感染対策を踏まえ、千葉県のフクダ電子アリーナで開催された。日本国内だが立場はアウェイで、しかも無観客試合である。
モンゴルはここまで1勝5敗で、5カ国のグループで最下位に沈んでいる。2次予選敗退もすでに決まっている。森保一監督率いる日本には、韓国に快勝した勢いを持ち込むことが期待された。
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それにしても、14対0とは!
前半のうちに5得点「歴代2位の大勝」
今回は3月22日に集合し、韓国戦の当日を除いて7日間のトレーニングを重ねてきた。内容の伴った勝利を得られる準備は整っていたのだが、2ケタ得点は97年6月のマカオ戦以来で、1試合14点は歴代2位である。W杯予選に限れば最多得点だ。
ゴールラッシュの口火は13分だった。そこから23分、26分、33分、39分と、前半のうちに5点を記録したが、実力差のあるゲームにありがちな大味さはない。ピッチの幅を広く使い、相手を戸惑わせる立ち位置を取り、チャンスクリエイトのイメージを重ね合わせた。
勝負は前半で決した。そこで森保監督は、戦術的な変化を求める。後半開始とともにボランチの守田英正を下げ、浅野拓磨を投入したのだ。遠藤航をアンカーとし、南野拓実と鎌田大地がインサイドハーフに並ぶ。前線は右から伊東純也、大迫勇也、浅野となった。前半の4-2-3-1から、4-1-2-3へ変えたのである。
来るべき最終予選を見据えて「攻撃的戦術」も
4-2-3-1のダブルボランチは、この試合に先発した遠藤と守田、それに柴崎岳、橋本拳人らが競い合っている。U-24日本代表でアピールした田中碧も、東京五輪後は競争に参入してくるだろう。