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「手数料ゼロ&飲みニケーションしません」で急成長 サッカー代理人の“黒船”がJリーグのビジネス常識を破壊する? 

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木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byGetty Images

posted2021/03/17 17:01

「手数料ゼロ&飲みニケーションしません」で急成長 サッカー代理人の“黒船”がJリーグのビジネス常識を破壊する?<Number Web> photograph by Getty Images

2019年に川崎フロンターレからマンチェスターシティに移籍した板倉滉。加入と同時にオランダのフローニンゲンに期限付き移籍している

「本社からゴーサインが出た選手にしか、僕はアプローチしません。流れとしてはまず僕がいいと思った選手について性格やプレーの特徴をまとめ、本社に送ります。たとえば半田陸だったら『体は小さいけどインテリジェンスがあって、U-17日本代表でキャプテンをやっている』と書きました。

 そこからスカウトのチェックが入り、OKが出たら選手に会いに行く。彼らには『選ばれた人にしかアプローチしていない』と伝えます。弊社契約選手が他の選手を紹介してくれたとしても、残念ながら契約に至らないケースもあります」

「欧州移籍」以外の“もう1つのビジネス”

  もちろんあくまでスカウトの分析は予測であり、期待通りに成長するかは未知数だ。ヨーロッパに移籍できない選手も一定の割合で出てくるだろう。それでも会社として“間接的な利益”を得られるという。

「もし契約選手がすぐに海外へ行けなくても、国内移籍などを通してJリーグのクラブとの関係を深めてくれる。たとえば今年、平川怜がFC東京から松本山雅へレンタル移籍したことで、松本とつながることができた。安藤瑞季は昨季セレッソから町田へレンタルし、今年は水戸へ行きました。選手代理人の視点から一番大事なのはそこで選手が試合経験を積むことです。しかし、僕たちは日本での歴史がまだ浅いので、今までお付き合いが浅かったクラブと関係が築けることもすごく価値があります」

  なぜ日本人選手に関して少数精鋭主義の『Base』が、J2を含めて幅広くクラブとつながりたいのか?

 『Base』にとって「日本人選手の欧州移籍」はビジネスの両輪の1つで、もう1つは「外国人選手のJクラブへの売り込み」だからだ。

【次ページ】 クロート代理人の“牙城”を崩せるか

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