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冨安健洋、セリエAでボール奪取&クリア1位! 名DFも驚く“攻守の完璧さ”と本人が語った予測力の秘訣

posted2021/01/20 06:00

 
冨安健洋、セリエAでボール奪取&クリア1位! 名DFも驚く“攻守の完璧さ”と本人が語った予測力の秘訣<Number Web> photograph by Getty Images

20代前半とは思えぬ風格を漂わせる冨安健洋。元イタリア代表DFも絶賛しているほどだ

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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Getty Images

 日本中のサッカー少年・少女たちは、今すぐボローニャのDF冨安健洋のプレーを見るべきだ。できればDFもFWもチーム全員で。

 イタリアで2年目のシーズンを戦う冨安の進化は、2021年に入ってさらに加速している。

 1月16日のセリエA第18節ベローナ戦において1-0の完封勝ちに貢献した働きぶりは、今シーズン出場したなかの白眉だった。

 9試合ぶりに勝ち点3をもぎ取ったゲームに冨安は左CBとして先発し、リーグ中位集団を引っ張る難敵ベローナの攻撃陣をシャットアウト。試合を中継した現地実況も地元紙も「トミヤス・ペルフェット(冨安、完璧)!」と揃って絶賛するほどの充実ぶりだ。

 いったい冨安の何が、完璧だったのか。

コスタクルタいわく「“読み”だよ」

「“読み”だよ。プレーの先を読んで先手をとる能力や一つひとつのプレー精度の高さは驚くべきものだよ」

 驚嘆の声をあげたのは、試合中継をしていたイタリアSKYの解説者、アレッサンドロ・コスタクルタだ。

 1980年代中盤から2007年の引退までミランやイタリア代表で歴戦のDFとしてならした彼は、時代を代表する名手や猛者たちを引き合いに出しながら、「確かトミヤスはふた月前に22歳になったばかりのはず……」とつぶやき、末恐ろしい選手だと刮目した。

数字にも表れている“守備職人”ぶり

 とにかく、相手にパスを通させない。

 ベローナの中盤から自陣ペナルティーエリアへ上下左右に放たれるあらゆるパスを、冨安はことごとく止め、弾き返し、淡々とクリアした。“1-0(ウノ・ア・ゼロ)”での白星も、昨秋のクロトーネ戦以来だった。タイムアップの笛を聞いた冨安はCBダニーロやGKスコルプスキらと肩を組み、会心の笑みを見せた。

 DFの仕事は形に残らないと言われるが、若き守備職人の凄さはきちんと数字にも現れている。前半戦がほぼ終わったセリエAで「ボール奪取及びクリア数ランキング」の1位に輝くのは、リーグ集計で190回を数える冨安だ(第18節終了時点)。

【次ページ】 アタランタ戦でのゴールはFW顔負け

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