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山川穂高、森友哉…打ってナンボの西武が軒並み不調の要因は “秋山翔吾の出塁力”喪失か【記録で振り返り】 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2021/01/14 17:01

山川穂高、森友哉…打ってナンボの西武が軒並み不調の要因は “秋山翔吾の出塁力”喪失か【記録で振り返り】<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

低迷した打率だけでなく、本塁打も24本にとどまった山川穂高。強力なレオ打線を取り戻すためには、背番号3の復調は必須条件だ

 2018年は多和田真三郎が16勝5敗で最多勝を獲得したが、防御率はリーグ8位の3.81、援護率が6.95もあった。4点取られても味方打線が7点近くとって白星につなげてくれたのだ。

 多和田のようなタイプの先発が3~4枚いれば西武先発投手陣は格好がつくのではないか。多和田は頻脈性不整脈という難病で育成契約となったが、彼の復帰も待たれるところだ。

 これまで西武は先発陣の補強には積極的ではなかったが、日本ハムの左腕、吉川光夫の移籍が決まった。2012年にMVPを取った実力者だが、どこまで通用するか。今年41歳になる松坂大輔も2021年の契約が決まったが、戦力としてみるのは少々厳しいだろう。むしろ2020年から西武の一員となった左腕・内海哲也が、円熟の投球を見せる可能性はある。

 <西武の先発、救援別の投手成績>
 先発 32勝50敗 防御率4.87
 救援 26勝8敗35セーブ90ホールド 防御率3.48

 この数字でもわかるように、西武がAクラス、3位に滑り込めたのは救援陣が優秀だったからだ。

 <救援投手の成績 ※平井は救援の成績だけ>
 平良海馬 54試1勝0敗1SV 33HD 53回 率1.87
 ギャレット 49試3勝2敗0SV 16HD 49.1回 率3.10
 宮川哲 49試2勝1敗0SV 13HD 44.2回 率3.83
 増田達至 48試5勝0敗33SV 1HD 49回 率2.02
 森脇亮介 47試7勝1敗1SV 16HD 46.2回 率1.35
 小川龍也 38試2勝1敗0SV 3HD 25.2回 率2.10
 平井克典 37試4勝2敗0SV 7HD 43回 率3.14
 田村伊知郎 31試0勝0敗0SV 0HD 41回 率3.95

 平良海馬が彗星のように登場して新人王を獲得。100マイルの速球は魅力的だ。開幕から27連続アウトを取って「ノーヒットノーラン」と話題になったが、その後もセットアッパーとして活躍。さらにギャレット、森脇もセットアッパーとして活躍。中日から2018年に移籍した左腕小川もワンポイントで渋い働きを見せた。

 こうした投手がつないで、最後は増田達至が例年と変わらず安定感のある投球で33セーブを挙げた。この救援陣が、シーズンを通して機能したことで、打線が弱体化した西武は、辛うじてAクラス入りを果たしたのだ。

 強力打線が先制し、先発投手がQSを記録してセットアッパーにつなぎ、クローザーで試合を締める。この西武の勝ちパターンはしばらく変わらないのだろう。

 それはドラフトでの選手獲得でも見て取れる。

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